FP1級過去問題 2022年9月学科試験 問16

問16

日本銀行と連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 財務大臣および経済財政政策担当大臣等は、必要に応じて日本銀行の金融政策決定会合に出席し、意見を述べることや議案を提出することができる。
  2. 日本銀行が、2022年7月に公表した「当面の金融政策運営について」において、長短金利操作付き量的・質的金融緩和を継続する方針が示された。
  3. 連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策は、年6回、2日間かけて開催される連邦公開市場委員会(FOMC)により決定される。
  4. 2022年7月の連邦公開市場委員会(FOMC)において、政策金利(フェデラル・ファンド金利)の誘導目標が75ベーシスポイント(bp)引き上げられた。

正解 3

問題難易度
肢121.8%
肢27.9%
肢352.2%
肢418.1%

解説

  1. 適切。日本銀行の金融政策決定会合は、日本銀行の最高意思決定機関である政策委員会の会合のうち、金融政策の運営に関する事項を審議・決定する会合です(年8回開催)。財務大臣や経済財政政策担当大臣またはそれぞれが指名する職員は当該会合に出席し、①意見を述べること、②議案を提出すること、③議決を延期するよう求めることができます。ただし、政策委員以外の者は議決権を有しません。
  2. 適切。2022年7月に公表した「当面の金融政策運営について」では、これまで通り、長短金利操作付き量的・質的金融緩和(マイナス金利の適用と長期国債の買入れ、消費者物価指数の前年比上昇率が安定的に2%を超えるまでマネタリーベースの拡大)を継続する方針が示されました。
  3. [不適切]。連邦準備制度理事会(FRB)は日銀の政策委員会と同じく、米国の中央銀行制度における最高意思決定機関です。FRBの金融政策は連邦公開市場委員会(FOMC)により決定されますが、臨時開催を除き年8回(約6週間ごと)、2日間かけて開催されます。
  4. 適切。2022年7月の連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利(フェデラル・ファンド金利)の誘導目標を1.50%-1.75%から75ベーシスポイント(bp:1bp=0.01%)引き上げ2.25%-2.50%とすることが決定しました。
したがって不適切な記述は[3]です。