FP1級過去問題 2023年1月学科試験 問1

問1

Aさん(55歳)は、毎年一定金額を積み立て、65歳の時点で、現在の価値で10,000千円を貯めたいと考えている。今後10年間について毎年2%ずつ物価が上昇していくと仮定した場合、55歳から65歳までの10年間の毎年の積立額として、次のうち最も適切なものはどれか。
なお、現在の貯蓄額は0円とし、積立期間の運用利回り(複利)は年5%、積立は年1回行うものとする。また、下記の係数表を利用して算出し、計算結果における千円未満を切り捨て、手数料や税金等は考慮しないものとする。
01.png/image-size:565×159
  1. 795千円
  2. 969千円
  3. 1,219千円
  4. 1,579千円

正解 2

問題難易度
肢119.5%
肢263.6%
肢314.1%
肢42.8%

解説

65歳時点での貯金目標額を現価係数を使って計算し、その目標額を積み立てるのに必要な毎年の積立額を現在基金係数を使って求めるという2段階の計算が必要となります。

まず、65歳時点での貯金目標額を求めます。現在価値10,000千円に対応する10年後の額をa円とすると、a円は、現在価値10,000千円と現価係数(2%・10年)を用いて以下のように求めることができます

 a円×0.8203=10,000千円
 a円=10,000千円÷0.8203=12,190.66…千円

65歳までの10年間で12,190.66…千円を貯めるための毎年の積立額は、減債基金係数(5%・10年)を使って、

 12,190.66…千円×0.0795=969.15…千円
(千円未満切り捨て)969千円

したがって[2]が正解です。

※現価係数と終価係数は表裏の関係なので、終価係数を使って「10,000千円×1.2190=12,190千円」で求めることもできます。