FP1級過去問題 2023年1月学科試験 問42

問42

Aさんは、妻Bさんに対して、2024年6月にAさん所有の店舗併用住宅(店舗部分60%、住宅部分40%)の敷地の2分の1を贈与した。妻Bさんが贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合、2024年分の贈与税の課税価格(配偶者控除の額および基礎控除の額を控除した後の課税価格)として、次のうち最も適切なものはどれか。
なお、店舗併用住宅の敷地全体の相続税評価額は3,000万円であり、妻Bさんにはこれ以外に受贈財産はなく、贈与税の配偶者控除の適用を受けるにあたって最も有利となるような計算をするものとする。
  1. 0円
  2. 190万円
  3. 300万円
  4. 790万円

正解 2

問題難易度
肢130.2%
肢258.4%
肢35.2%
肢46.2%

解説

本問では、店舗部分60%、住宅部分40%の建物の敷地なので、贈与を受けた敷地も60%が店舗部分、40%が住宅部分として取り扱います。

配偶者から店舗併用住宅の持分の贈与を受け、贈与税の配偶者控除の適用を受ける場合には、居住用部分から優先的に贈与を受けたものとして計算します。よって、敷地の2分の1の持分の贈与を受けたということは、住宅部分40%と店舗部分10%の贈与を受けたことになります。敷地全体の評価額は3,000万円ですから、それぞれの部分の評価額は以下のとおりです。
  • 住宅部分 3,000万円×40%=1,200万円
  • 店舗部分 3,000万円×10%=300万円
上記のうち、住宅部分には贈与税の配偶者控除(控除額2,000万円)が適用され、課税価格は0円となります。店舗部分には基礎控除を適用することで「300万円-110万円=190万円」とすることができます。よって、贈与税の課税価格は「0円+190万円=190万円」です。

したがって[2]が適切です。