FP1級過去問題 2023年5月学科試験 問15

問15

第三分野の保険・特約の一般的な商品性に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
  1. 指定代理請求特約において、指定代理請求人として指定することができる範囲は、被保険者の配偶者、直系血族、直系血族以外の2親等以内の親族であり、一般に甥や姪を指定することはできない。
  2. 要介護状態になった場合に、一時金や年金を受け取ることができる介護保険において、年齢、保険期間等の契約内容が同一であるときは、保険料は、被保険者が男性よりも女性のほうが高くなる。
  3. 認知症保険は、一定期間の待期期間(不担保期間・免責期間)が設けられており、待期期間経過後に認知症と診断確定された場合に給付金が支払われるが、保険期間中に給付金が支払われなかった場合、一般に払込保険料相当額の満期保険金が支払われる。
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 0(なし)

正解 1

問題難易度
肢145.5%
肢235.5%
肢39.7%
肢49.3%

解説

  1. 不適切。指定代理請求人の範囲は、被保険者の配偶者、直系血族、兄弟姉妹、3親等内の親族であることが一般的です。甥と姪は3親等の親族なので、一般に指定することができます。ただし、3親等の親族については、生命保険会社によっては同居または生計同一要件が付加されていることもあります。
  2. 適切。男性と比較すると、女性のほうが平均余命が長く、要介護認定率も女性のほうが1.5倍程度高いというデータがあります。保険会社からすると、他の条件が同一であれば、男性よりも女性のほうが保険金を多く支払うことが見込まれるため、介護保険の保険料は女性のほうが高くなります。
  3. 不適切。認知症保険は、認知症やその前段階である軽度認知障害(MCI)と診断された場合に保険金を受け取れる保険です。有期タイプと終身タイプがありますが、いずれも掛捨て型なので満期保険金はありません。なお、半年から2年程度の待期期間が設けられているという説明は適切です。
したがって適切なものは「1つ」です。