FP1級過去問題 2024年5月学科試験 問19
問19
固定利付債券の利回り(単利)に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。なお、いずれもパー発行されたものとする。- アンダーパーの債券は、最終利回りが直接利回りよりも高くなる。
- パーの債券は、最終利回り、直接利回りおよび表面利率が等しくなる。
- オーバーパーの債券は、最終利回りが表面利率よりも高くなる。
- 1つ
- 2つ
- 3つ
- 0(なし)
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正解 2
問題難易度
肢118.6%
肢275.1%
肢33.4%
肢42.9%
肢275.1%
肢33.4%
肢42.9%
分野
科目:C.金融資産運用細目:4.債券投資
解説
債券のアンダーパー、パー、オーバーパーは、額面金額と購入金額の関係を表したものです。
- アンダーパー 額面金額>購入金額
- パー 額面金額=購入金額
- オーバーパー 額面金額<購入金額
- 適切。直接利回りと最終利回りはそれぞれ次の式で求めます(最後の"×100"は省略)。
- 直接利回り 表面利率÷購入金額
- 最終利回り (表面利率+額面金額-購入金額残存年数)÷購入金額
アンダーパーの債券は、最終利回りのほうが直接利回りよりも高くなる。(2022.5-19-a)パーの債券の最終利回りは、表面利率と等しくなる。(2022.5-19-b)オーバーパーの債券の最終利回りは、表面利率よりも高くなる。(2022.5-19-c) - 適切。パーの債券は購入金額と額面金額が等しいため償還損益がありません。これは債券の利回りの式中のキャピタルゲインがゼロとなり、分子が表面利率のみになることを意味します。さらに、額面金額=購入金額であるため、どの式中の分母も等しくなります。したがって、最終利回り=直接利回り=表面利率の関係が成立します。
- 不適切。オーバーパーの債券は「額面金額<購入金額」なので償還差損が生じます。利回りの式のキャピタルゲインの部分がマイナスとなるので、その分だけ、分子の値は表面利率よりも小さくなります。また、オーバーパーなので式の分母は額面金額よりも大きくなります。表面利率(年利率÷額面金額)と比較すると、分子が小さく分母が大きくなるため、表面利率>最終利回りとなります。
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