FP1級過去問題 2025年9月学科試験 問11
問11
金融機関の住宅ローンを利用する際に加入する団体信用生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 団体信用生命保険は、契約者(=保険料負担者)および被保険者を債務者である住宅ローン利用者、保険金受取人を債権者である金融機関とする生命保険である。
- 団体信用生命保険は、クーリング・オフ制度による保険契約の申込みの撤回等をすることができない。
- 団体信用生命保険の保険料は、住宅ローン利用者の契約時の年齢、性別および債務残高に応じて算出される。
- がん保障特約付団体信用生命保険のがん保障特約部分の保険料については、住宅ローン利用者の介護医療保険料控除の対象となる。
広告
正解 2
分野
科目:B.リスク管理細目:3.生命保険
解説
- 不適切。団体信用生命保険は、契約者および保険金受取人を金融機関等の債権者、被保険者を住宅ローン利用者である債務者とする生命保険です。本肢は、契約者を住宅ローン利用者としている点が間違っています。団体信用生命保険は、契約者および被保険者を債務者である住宅ローン利用者、保険金受取人を債権者である金融機関とする生命保険である。(2020.9-11-1)団体信用生命保険は、契約者を債権者である金融機関等とし、被保険者および保険金受取人を債務者である住宅ローン利用者とする生命保険である。(2017.1-10-1)
- [適切]。団体信用生命保険は金融機関と生命保険会社との間で結ばれます。法人が保険契約者となる保険なので、クーリング・オフ制度の対象とはなりません。
- 不適切。団体信用生命保険の保険料は、契約者の年齢や性別には左右されず、借入金の残高に応じて決まります。これは金融機関が大量の借り手をまとめて契約するため、個別のリスクではなく集団の平均リスクで料率(団体料率)が決まる仕組みだからです。団体信用生命保険の保険料は、被保険者の契約時の年齢、性別および債務残高に応じて算出される。(2020.9-11-2)住宅ローン利用者が負担する団体信用生命保険の保険料は、被保険者の契約時の年齢、性別および債務残高に応じて算出される。(2017.1-10-2)
- 不適切。団体信用生命保険の保険料は、(特約部分についても)生命保険料控除の対象とはなりません。受取人が金融機関等の債権者となる団信は、「受取人が本人または配偶者や親族である」という生命保険料控除の契約要件を満たさないためです。三大疾病保障特約付団体信用生命保険の保険料については、三大疾病保障特約部分の保険料も含めて、住宅ローン利用者の生命保険料控除の対象とならない。(2020.9-11-3)住宅ローン利用者が負担する三大疾病保障特約付団体信用生命保険の保険料のうち、三大疾病保障特約部分の保険料は、住宅ローン利用者の生命保険料控除の対象となる。(2017.1-10-3)
広告