公的年金（全55問中2問目）

No.2

Aさん（女性、1963年10月5日生まれ）は、61歳0カ月で老齢基礎年金と老齢厚生年金の繰上げ支給の請求をするつもりである。その場合に受給することができる年金額の合計額として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、Aさんは、繰上げ支給を受けなかった場合、下記の〈Aさんに対する老齢給付の額〉の年金額を受給することができるものとする。また、記載のない事項については考慮しないものとする。

〈Aさんに対する老齢給付の額〉
  • 特別支給の老齢厚生年金の額
    1,110,000円（報酬比例部分）
  • 65歳時の老齢基礎年金の額
    765,000円
  • 65歳時の老齢厚生年金の額
    1,110,250円（報酬比例部分の額：1,110,000円、経過的加算額：250円）
2024年9月試験　問5
  1. 1,515,202円
  2. 1,558,390円
  3. 1,621,762円
  4. 1,695,226円
1234
広告

正解　3

問題難易度
肢130.0%
肢217.2%
肢344.9%
肢47.9%

分野

科目：A.ライフプランニングと資金計画
細目：5.公的年金

解説

まず、繰上げ・繰下げ請求を行ったときに増減額率に連動するものしないものを整理しておきます。
1/502.png/image-size:449×84
【老齢基礎年金】
65歳から61歳0カ月に繰り上げるので繰上げ月数は48月です。1962年4月2日以後生まれの人（2022年4月1日以後に60歳になる人）は繰上げ1月につき0.4%減額されるので、減額率は「0.4%×48月＝19.2%」です。よって、老齢基礎年金の額は、

　765,000円×(1－19.2%)
＝765,000円×80.8%＝618,120円

【老齢厚生年金】
Aさんは1963年10月5日生まれの女性なので、特別支給の老齢厚生年金の額（報酬比例部分）を63歳から受け取ることができます。また、経過的加算額も繰上げられます。
報酬比例部分の額は、本来63歳から受け取ることができるものを61歳0カ月に繰り上げるので繰上げ月数は24月です。繰上げ1月につき0.4%減額されるので、減額率は「0.4%×24月＝9.6%」です。一方、経過的加算額は本来65歳から支給される金額ですので、繰上げ月数は48月、減額率は「0.4%×48月＝19.2%」となります。よって、老齢厚生年金の額は、

　1,110,000円×(1－9.6%)＋250円×(1－19.2%)
＝1,110,000円×90.4%＋250円×80.8%
＝1,003,440円＋202円＝1,003,642円

2つを合計すると、

　618,120円＋1,003,642円＝1,621,762円

したがって[3]が正解です。
広告