FP1級過去問題 2015年9月学科試験 問7(改題)

問7

フラット35に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. フラット35リノベは、中古住宅の購入費用および中古住宅の購入と併せて行うリフォーム工事に必要な費用が対象となるが、リフォーム工事の内容や借入額に占めるリフォーム工事費の割合に制限がある。
  2. フラット35の融資限度額は8,000万円であるが、同一の金融機関で2種類のフラット35を組み合わせて利用するダブルフラットの融資限度額は、2種類の借入れの合計で1億6,000万円となる。
  3. フラット35の返済方法として6カ月ごとのボーナス併用払いを選択する場合は、ボーナス払い部分の金額が借入金総額の20%以内(1万円単位)でなければならない。
  4. フラット35Sは、省エネルギー性、耐震性などに優れた住宅を取得する際のフラット35の借入金利を一定期間引き下げる制度であり、金利Aプランの場合、返済当初15年間について借入金利が年0.6%引き下げられる。

正解 1

問題難易度
肢150.3%
肢28.4%
肢312.2%
肢429.1%

解説

  1. [適切]。フラット35リノベは、中古住宅を購入して性能向上リフォームを行う場合や、住宅事業者により性能向上リフォームが行われた中古住宅を購入する場合に、借入当初の金利を10年または5年間引き下げる制度です。
    フラット35リノベでは、省エネルギー性、耐震性、バリアフリー性、耐久性・可変性のいずれかの技術的基準に適合させるリフォーム工事であり、金利が10年間引下げの金利Aプランでは300万円以上、5年間引下げの金利Bプランでは200万円以上のリフォーム工事費がかかっていることが適用要件となっています。
  2. 不適切。ダブルフラットとは、借入機関の異なる2つのフラット35またはフラット20を組み合わせて住宅ローンを組める制度です。ダブルフラットにおける2つの借入れの合計額は「200万円以上8,000万円以下」または「住宅の建築費・購入費」の少ない方以内となります。2倍の1億6,000万円まで借り入れられるわけではありません。
  3. 不適切。20%ではありません。フラット35の返済方法は、返済額が一定の元利均等毎月払い、または返済額のうち返済元金が一定の元金均等毎月払いを基本として、6か月ごとのボーナス払いも併用することができます。ボーナスでの返済割合は借入額の40%以内にしなければなりません。
  4. 不適切。15年間・0.6%ではありません。フラット35Sは、省エネルギー性、耐震性など質の高い住宅を取得するためにフラット35を利用する場合に、借入金利を一定期間引き下げる制度です。金利の引下げ幅は以下のとおりで、金利Aプランは当初5年間・年0.5%の金利引下げとなります。
    • ZEHプラン … 当初5年間 ▲0.75%
    • 金利Aプラン … 当初5年間 ▲0.5%
    • 金利Bプラン … 当初5年間 ▲0.25%
したがって適切な記述は[1]です。