FP1級過去問題 2016年9月学科試験 問29

問29

居住者であるAさんの2023年分の所得の金額等が以下のとおりであった場合の所得税の配当控除の控除額として、最も適切なものはどれか。なお、配当所得は、東京証券取引所に上場している国内株式の配当を受け取ったことによる所得で、総合課税を選択したものとする。また、記載のない事項については考慮しないものとする。
給与所得の金額
970万円
配当所得の金額
200万円
所得控除の額の合計額
120万円
  1. 10万円
  2. 11万5,000円
  3. 17万5,000円
  4. 20万円

正解 3

問題難易度
肢17.2%
肢214.2%
肢364.8%
肢413.8%

解説

配当控除とは、配当所得があった場合に、総合課税として確定申告することで、所定の算式で計算した金額を所得税額から控除できる制度です(税額控除)。

配当控除の控除額は、以下のように配当所得の10%もしくは5%に相当する金額になります。
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本問の場合、配当所得以外の所得(給与所得のみ)から所得控除の合計額を差し引いた「970万円-120万円=850万円」に配当所得の金額を積むと、200万円のうち150万円が10%控除の部分、残りの50万円が5%控除の部分となります。
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以上より、配当控除の控除額は、

 150万円×10%+50万円×5%
=15万円+2万5,000円
17万5,000円

したがって[3]が正解です。