FP1級過去問題 2017年1月学科試験 問18

問18

地方債に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 全国型市場公募地方債は、全国の投資家を対象としてすべての都道府県と一部の政令指定都市が発行している債券であり、投資家は取扱金融機関を通じて購入することができる。
  2. 共同発行市場公募地方債は、複数の地方公共団体が共同して発行する債券であり、各団体が発行額全額について連帯債務を負う方式により毎月発行されている。
  3. 銀行等引受地方債は、地方公共団体の指定金融機関等からの借入れまたは引受けの方法により発行される債券である。
  4. 住民参加型市場公募地方債は、一般に、購入者を発行団体内に居住等している個人や拠点のある法人等に限定した債券であるが、購入対象者を制限しない銘柄もある。

正解 1

問題難易度
肢164.5%
肢214.7%
肢38.3%
肢412.5%

解説

  1. [不適切]。全国型市場公募地方債は、一部の都道府県とすべての政令指定都市が発行している債券で全国の投資家を対象に取扱金融機関で購入することができます。
    全国型市場公募地方債(個別債)は、すべての都道府県と一部の政令指定都市が単独で発行している債券であり、購入者に制限はなく、投資家は取扱金融機関を通じて購入することができる。2020.1-18-1
  2. 適切。共同発行市場公募地方債は、全国型市場公募地方債を発行する複数の地方公共団体が共同して発行する債券で、各団体が発行額全額について連帯債務を負う方式により毎月発行され、地方債の指標となります。
    共同発行市場公募地方債は、複数の地方公共団体が共同して発行する10年満期の債券であり、毎年4月に年1回発行されている。2020.1-18-2
  3. 適切。銀行等引受地方債は、地方公共団体の指定金融機関等から借入れまたは引受けの方法により発行される地方債で、証券発行の方法と証書借入の方法によるものがあります。
  4. 適切。住民参加型市場公募地方債は、ほとんどが購入者を地域住民を対象に限定した債券ですが、一部、安定的な消化を促す観点から購入対象者を制限しない銘柄もあります。
したがって不適切な記述は[1]です。