FP1級過去問題 2019年5月学科試験 問15

問15

各種賠償責任保険の一般的な補償内容に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとし、特約の付帯はないものとする。
  1. 生産物賠償責任保険(PL保険)の被保険者である飲食店において、従業員が不注意により配膳中の料理をこぼして顧客の衣服を汚損した場合に、顧客に対して法律上の損害賠償責任を負担することによって生じた損害は、同保険の補償の対象となる。
  2. 施設所有(管理)者賠償責任保険の被保険者である宿泊業者が、施設内のクロークで顧客から預かって保管していた荷物が盗難に遭った場合に、顧客に対して法律上の損害賠償責任を負担することによって生じた損害は、同保険の補償の対象となる。
  3. 請負業者賠償責任保険の被保険者である配管工事業者において、工事完了後に配管工事のミスにより水漏れ事故が発生し、建物の内装が汚損した場合に、発注者に対して法律上の損害賠償責任を負担することによって生じた損害は、同保険の補償の対象となる。
  4. 個人情報漏洩保険の被保険者である小売店において、商品の発送業務を委託した外部業者の不正行為により顧客の個人情報が漏洩した場合に、顧客に対して法律上の損害賠償責任を負担することによって生じた損害は、同保険の補償の対象となる。

正解 4

解説

  1. 不適切。生産物賠償責任保険(PL保険)とは、他人に引き渡した製品や工事などの業務結果に起因して、他人の生命や身体および財産を侵害し損害賠償責任を負担した場合の損害を補償する保険です。そのため、設問の従業員の不注意によって顧客の衣服を汚損した場合に被る損害については、同保険の補償の対象とはなりません。
    本肢のリスクには「施設所有(管理)者賠償責任保険」が適しています。
  2. 不適切。施設所有(管理)者賠償責任保険は、保有・管理している施設内で、施設の使用・管理や業務の遂行によって生じた偶然の事故により、第三者の身体・生命を害したり、財物に損害を与えた場合に法律上の賠償責任を補償する保険です。そのため、施設内のクロークで顧客から預かって荷物が盗難に遭った場合に被る損害については、同保険の補償の対象とはなりません。
    本肢のリスクには「受託者賠償責任保険」が適しています。
  3. 不適切。請負業者賠償責任保険は、請負業務遂行中に発生した偶然の事故や所有・使用している施設の欠陥などにより、第三者の身体や財物に危害・損害を与えた場合に被保険者が負担する法律上の賠償責任を補償する保険です。そのため、工事完了後に水漏れ事故が発生し建物の内装が汚損した場合に被る損害については、同保険の補償の対象とはなりません。
    本肢のリスクには「生産物賠償責任保険(PL保険)」が適当です。
  4. [適切]。個人情報漏洩保険は、個人情報の漏洩による賠償リスクを補償するもので、従業員や委託先業者などの不正行為によるものや記録媒体からの漏洩などが対象となります。そのため、個人情報が漏えいしたことによる顧客に対して法律上の損害賠償責任は、同保険の補償対象となります。
したがって適切な記述は[4]です。