FP1級過去問題 2019年5月学科試験 問14

問14

地震保険に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 地震保険の保険料割引制度による割引率は、「耐震診断割引」が10%、「建築年割引」が10%、「免震建築物割引」が50%、「耐震等級割引」が居住用建物の耐震等級に応じて10%、30%、50%の3区分となっている。
  2. 地震保険の保険期間は、主契約である火災保険の保険期間を限度として、最長10年とされており、長期契約の保険料を一括払いした場合には所定の割引率が適用される。
  3. 地震保険では、生活用動産については地震、噴火または津波を直接または間接の原因とした火災、損壊、埋没または流失による損害のほか、地震等の発生に伴い生じた盗難による損害も補償の対象となる。
  4. 地震保険から支払われる保険金の額は、保険の対象である居住用建物または生活用動産について生じた損害の程度が「全損」「大半損」「小半損」「一部損」に該当する場合に、それぞれ保険金額の全額、75%相当額、50%相当額、25%相当額となる。

正解 1

問題難易度
肢163.7%
肢210.2%
肢311.0%
肢415.1%

解説

  1. [適切]。地震保険料の割引制度には、免震建築物割引(50%)、耐震等級割引(10~50%)、耐震診断割引(10%)、建築年割引(10%)の4種類があります。
    地震保険の保険料の免震建築物割引の割引率は、居住用建物の耐震等級に応じて3つに区分されており、割引率は最大50%である。2022.9-13-2
    地震保険の保険料の耐震診断割引は、居住用建物の耐震等級に応じて50%、30%、10%の3区分の割引率がある。2022.1-14-2
    地震保険の保険料には、「免震建築物割引」「耐震等級割引」「耐震診断割引」「建築年割引」の4種類の割引制度が設けられており、所定の要件を満たせば、基本料率に対して最大で50%の割引率が適用される。2015.10-14-2
  2. 不適切。地震保険の保険期間は、主契約である火災保険の保険期間を限度として、最長5年です。本肢は「10年」としているので誤りです。なお、長期契約すると割引される制度があるという点は適切な記述です(5年契約で8%割引)。
    住宅建物および家財を対象として火災保険を契約する場合、保険期間は最長で5年とされ、長期契約の保険料を一括払いした場合には、所定の割引率が適用される。2024.9-13-3
    火災保険の保険期間が5年を超える場合、付帯して契約する地震保険の保険期間は1年単位で最長5年までを選択することができ、5年間の長期契約の保険料を一括払いした場合は所定の割引率が適用される。2021.9-14-2
    火災保険、地震保険ともに、保険期間を1年単位で10年まで選択することができ、長期契約の保険料を一括払いした場合には、いずれも保険料に対して所定の割引率が適用される。2020.1-13-1
    火災保険の保険期間は、1年単位で20年まで選択することができ、長期契約の保険料を一括払いした場合には、所定の割引率が適用される。2018.9-13-2
  3. 不適切。地震保険の補償対象は、地震、噴火またはこれらによる津波を直接または間接の原因とした火災、損壊、埋没または流失により、居住用建物や家財が被った損害です。「地震等の発生に伴い生じた盗難」は地震保険の補償対象外です。
  4. 不適切。地震保険の損害区分は以下の4区分です。「大半損」は60%、「小半損」は30%、「一部損」は5%です。
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したがって適切な記述は[1]です。