FP1級過去問題 2020年9月学科試験 問4(改題)

問4

Aさん(女性。1961年9月5日生まれ)が63歳到達月に老齢基礎年金の繰上げ支給の請求を行った場合、その年金額の合計額として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、Aさんは、厚生年金保険に加入したことはなく、繰上げ支給を受けなかった場合、下記の〈Aさんに対する老齢給付の額〉の年金額を受給できるものとする。また、記載のない事項については考慮しないものとする。

〈Aさんに対する老齢給付の額〉
  • 65歳時の老齢基礎年金の額
    81万6,000円
  • 65歳時の振替加算の額
    1万5,732円
  • 65歳時の付加年金の額
    2万4,000円
  1. 73万9,200円
  2. 74万2,000円
  3. 75万3,044円
  4. 75万4,932円

正解 1

問題難易度
肢163.8%
肢214.8%
肢312.0%
肢49.4%

解説

老齢基礎年金の繰上げ・繰下げをしたときには以下の点に注意する必要があります。
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繰上げの減額率については、2022年4月より1月当たり0.4%に緩和されましたが、この減額率が適用されるのは2022年4月1日以後に60歳となる人(1962年4月2日以後生まれの人)に限られます。Aさんはそれ以前の生まれなので減額率は1月当たり0.5%で計算することとなります。

本来は65歳から受け取れる老齢基礎年金を63歳から受給するので、減額率は「24月×0.5%=12%」です。振替加算は、1966年(昭和41年)4月1日以前に生まれた人が65歳になったときに、配偶者に支給されていた加給年金額の一部が老齢基礎年金に加算されるものですが、繰上げ支給をしても65歳になるまでは受給されません。

老齢基礎年金と付加年金が減額率12%で支給されることになるので、

 (816,000円+24,000円)×(1-12%)=739,200

したがって[1]が正解です。