FP1級 2021年1月 応用編 問62

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問62

Aさんが、下記の〈譲渡資産および買換資産に関する資料〉に基づき、自宅を買い換えた場合、次の①および②に答えなさい。〔計算過程〕を示し、〈答〉は100円未満を切り捨てて円単位とすること。なお、本問の譲渡所得以外の所得や所得控除等は考慮しないものとする。

  1. 「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」の適用を受けた場合の譲渡所得の金額に係る所得税および復興特別所得税、住民税の合計額はいくらか。
  2. 「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」および「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」の適用を受けた場合の譲渡所得の金額に係る所得税および復興特別所得税、住民税の合計額はいくらか。
〈譲渡資産および買換資産に関する資料〉
譲渡資産の譲渡価額
6,000万円
譲渡資産の取得費
不明
譲渡費用
200万円
買換資産の取得価額
4,500万円

正解 

① 2,793,300(円)
60,000,000円-45,000,000円=15,000,000円
15,000,000円-(60,000,000円×5%+2,000,000円)×15,000,000円60,000,000円=13,750,000円
13,750,000円×15%=2,062,500円
2,062,500円×2.1%=43,312.5円
2,062,500円+43,312.5円=2,105,800円(100円未満切捨て)
13,750,000円×5%=687,500円
2,105,800円+687,500円=2,793,300円
② 3,552,500(円)
60,000,000円-(60,000,000円×5%+2,000,000円)-30,000,000円=25,000,000円
25,000,000円×10%=2,500,000円
2,500,000円×2.1%=52,500円
2,500,000円+52,500円=2,552,500円
25,000,000円×4%=1,000,000円
2,552,500円+1,000,000円=3,552,500円

分野

科目:E.不動産
細目:5.不動産の譲渡の係る税金

解説

〔①について〕
マイホームの買換え特例の適用を受けると、買換え資産が譲渡資産の取得価額を引き継ぐことで譲渡益に対する課税を将来に繰り延べることができます。本問のように売った金額よりも買い換えた金額が少ない場合には、その差額が譲渡所得として課税されます。このとき、譲渡益に対応する部分の必要経費だけを計上するのが計算のポイントになっています。
収入金額
6,000万円-4,500万円=1,500万円
必要経費
取得費が不明なので概算取得費として「6,000万円×5%=300万円」、譲渡費用200万円を足して500万円
この500万円は、6,000万円の譲渡対価に要した費用なので、1,500万円分に相当する額だけを必要経費とします。
 500万円×1,500万円6,000万円=125万円
譲渡所得の計算
1,500万円-125万円=1,375万円
買換え特例の適用を受けると軽減税率の特例を受けられないので、土地建物に係る長期譲渡所得の税率(所得税+復興特別所得税15.315%、住民税5%)をそのまま乗じて、
  • 所得税等 … 13,750,000円×15.315%=2,105,812.5円
    (100円未満切り捨て)2,105,800円
  • 住民税 … 13,750,000円×5%=687,500円
  • 合計 … 2,105,800円+687,500円=2,793,300円
よって、正解は2,793,300(円)となります。

〔②について〕
3,000万円の特別控除後、6,000万円以下の部分に軽減税率の特例を適用するのがポイントです。
収入金額
6,000万円
必要経費
取得費が不明なので概算取得費として「6,000万円×5%=300万円」、譲渡費用200万円を足して500万円
譲渡所得の計算
6,000万円-500万円-3,000万円=2,500万円
軽減税率の特例の適用を受ける部分は税率が14.21%(所得税+復興特別所得税10.21%、住民税4%)になるので、
  • 所得税等 … 25,000,000円×10.21%=2,552,500円
  • 住民税 … 25,000,000円×4%=1,000,000円
  • 合計 … 2,552,500円+1,000,000円=3,552,500円
よって、正解は3,552,500(円)となります。

※所得税と住民税をまとめて税額を求めると100円未満切り捨てにより誤差が出てしまうことがあるので、面倒でも別々に計算しましょう。