FP1級過去問題 2021年9月学科試験 問20

問20

米国の株価指標等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. ダウ・ジョーンズ工業株価平均(ニューヨーク・ダウ)は、ニューヨーク証券取引所およびNASDAQ市場に上場している30銘柄を対象として、連続性を持たせる形でこれらの平均株価を算出し、公表される修正平均株価の指標である。
  2. S&P500種株価指数は、ニューヨーク証券取引所およびNASDAQ市場に上場している500銘柄を対象として、連続性を持たせる形でこれらの平均株価を算出し、公表される修正平均株価の指標である。
  3. ナスダック総合指数は、NASDAQ市場で取引されている全銘柄を対象とする時価総額加重平均型の株価指数である。
  4. VIX指数は、S&P500種株価指数を対象としたオプション取引のボラティリティをもとに算出・公表されている指数であり、一般に、数値が高いほど、投資家が相場の先行きに対して警戒感を示しているとされている。

正解 2

問題難易度
肢122.8%
肢254.6%
肢313.6%
肢49.0%

解説

  1. 適切。ダウ工業株30種平均は、通称「ダウ平均」や「NY ダウ」と呼ばれ、ニューヨーク証券取引所およびNASDAQに上場している米国の様々な業種を代表する30銘柄の株価を平均した指数です。
  2. [不適切]。S&P500種株価指数は、ニューヨーク証券取引所に上場している代表的な500銘柄の株価を時価総額比率で加重平均して算出した指数です。S&P500は時価総額加重型なので「修正平均株価の指標」とする本肢は誤りです。
    ナスダック総合指数は、ニューヨーク証券取引所に上場している全銘柄で構成される修正平均型の株価指数である。2014.9-16-3
    S&P500種株価指数は、ニューヨーク証券取引所に上場している代表的な500銘柄から算出される修正平均型の株価指数である。2014.9-16-4
  3. 適切。ナスダック総合指数は、NASDAQ市場で取引されている全上場銘柄の時価総額を加重平均して算出した指数です。
    ナスダック総合指数は、NASDAQ市場で取引されている全銘柄を対象とする時価総額加重型の株価指数である。2019.5-20-1
  4. 適切。VIX指数は、米国の株価指数であるS&P500の変動幅、変動の激しさを指数化したものです。別名「恐怖指数」とも呼ばれるように、株式市場に対する投資家の不安心理を表す指数とされ、一般的に数値が高いほど投資家が将来の株式市場の先行きに不安を感じている状態といえます。
したがって不適切な記述は[2]です。