FP1級 2021年9月 応用編 問62

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問62

甲土地の相続税評価額に関する以下の文章の空欄①~⑤に入る最も適切な語句または数値を、解答用紙に記入しなさい。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。

〈路線価〉
  1. 甲土地に面する道路に付された『200D』の数値は、1㎡当たりの価額を千円単位で表示した相続税路線価です。数値の後に表示されている『D』は、借地権割合が()%であることを示しています」
〈地積規模の大きな宅地の評価〉
  1. 地積規模の大きな宅地とは、三大都市圏では□□□㎡以上、三大都市圏以外の地域では()㎡以上の地積の宅地をいい、地積規模の大きな宅地の評価の対象となる宅地は、路線価地域においては、普通商業・併用住宅地区および普通住宅地区に所在するものになります。
     ただし、()に所在する宅地(一部の区域を除く)、工業専用地域に所在する宅地、指定容積率が()%(東京都の特別区においては□□□%)以上の地域に所在する宅地は、地積規模の大きな宅地から除かれています」
〈貸家建付地の評価〉
  1. 「Aさんが甲土地に賃貸マンションを建設した場合、相続税の課税価格の計算上、甲土地は貸家建付地として評価されます。仮に、甲土地の自用地価額を1億2,500万円、借地権割合()%、借家権割合30%、賃貸割合90%とした場合、甲土地の貸家建付地としての相続税評価額は()万円となります」
 
万円

正解 

① 60(%)
② 1,000(㎡)
③ 市街化調整区域
④ 400(%)
⑤ 10,475(万円)

分野

科目:F.相続・事業承継
細目:6.相続財産の評価(不動産)

解説

〔①について〕
路線価額を表すアルファベットは借地権割合を表し、地域などによりA~Gの7区分に分かれます。
"D"は借地権割合60%を表すので、正解は60(%)となります。

〔②について〕
地積規模の大きな宅地とは、三大都市圏では500㎡以上、三大都市圏以外の地域では1,000㎡以上の地積の宅地をいいます。
よって、正解は1,000(㎡)となります。

〔③、④について〕
以下に該当する宅地は、地積規模の大きな宅地から除かれます。
  • 市街化調整区域に所在する宅地
  • 工業専用地域に所在する宅地
  • 指定容積率が400%(東京都の特別区は300%)以上の地域に所在する宅地
  • 大規模工場用地
よって、③は市街化調整区域、④は400(%)が正解です。

〔⑤について〕
貸家建付地の評価額は、以下の式で算出されます。
したがって、甲土地の相続税評価額は、

 12,500万円×(1-60%×30%×90%)
=12,500万円×(1-0.162)
=12,500万円×0.838
=10,475万円

よって、正解は10,475(万円)となります。