FP1級過去問題 2023年1月学科試験 問34

問34

不動産の調査に係る都市計画図等に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
  1. 都市計画図は、地方公共団体の都市計画に関する地図であり、通常、土地が所在する地域に指定された用途地域の種別や防火規制の有無、基準地標準価格等が表示されている。
  2. 地積測量図は、土地の表題登記や地積更正登記等を申請する際に作成される一筆の土地の地積に関する測量の結果を明らかにする図面であり、すべての土地に備えられている。
  3. 路線価図は、路線価が定められている地域の土地を評価するために用いられ、路線に「300E」と表示されている場合、その路線に面する標準的な宅地の1坪(3.3㎡)当たりの価額が300千円で、借地権割合が50%であることを示している。
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 0(なし)

正解 4

問題難易度
肢132.8%
肢226.7%
肢36.0%
肢434.5%

解説

  1. 不適切。都市計画図(地域地区図)は、地方公共団体がその行政区域内の都市計画を示した地図です。用途地域、都市施設、防火規制等の地域地区、指定建蔽率・指定容積率などを確認可能ですが、基準地標準価格や路線価は記載されていません。基準地の場所や標準価格は、国土交通省の標準地・基準地検索システムで確認することができます。
    以前は、地価調査基準地位置図により基準地標準価格を確認することができましたが2020年をもって廃止されています。
    都市計画図(地域地区図)は、地方公共団体の都市計画に関する地図であり、土地が所在する地域に指定された用途地域の種別、防火規制の有無、指定建蔽率・指定容積率、土地に接する道路の幅員や路線価などを把握することができる。2020.9-35-4
  2. 不適切。地積測量図は、土地の面積の測量結果(地積とその求積方法、筆界点との距離、筆界点の座標値など)を記録した図面で、土地の表題登記や表題部の変更の登記を申請する際の添付情報となっています。登記申請に地積測量図が必要となったのは1960年(昭和35年)からなので、それより前から存在し変更もない土地は地積測量図がないのが普通です。
  3. 不適切。路線価図の数字は、その土地の1㎡当たりの価格(千円単位)を示しています。本肢は「1坪(3.3㎡)当たり」としているので誤りです。なお"E"が借地権割合50%というのは正しい説明です。
したがって適切なものは「0(なし)」です。