FP1級 2024年1月 応用編 問56
Aさん(35歳)は、東京証券取引所に上場している同業種のW社およびX社について、〈W社とX社の財務データ〉を参考に投資判断を行うつもりである。また、株価に大きな影響を与える金融政策や、保有している投資信託Yと投資信託Zについて、それぞれの値動きの相関関係を知りたいと思っている。
そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。
〈W社とX社の財務データ〉(単位:百万円)〈投資信託Yと投資信託Zの実績収益率・標準偏差・共分散〉
そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。
〈W社とX社の財務データ〉(単位:百万円)〈投資信託Yと投資信託Zの実績収益率・標準偏差・共分散〉
- 「***」は、問題の性質上、伏せてある。
- 上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
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問56
《設例》の〈投資信託Yと投資信託Zの実績収益率・標準偏差・共分散〉に基づいて、次の①および②に答えなさい。〔計算過程〕を示し、〈答〉は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までを解答すること。- 投資信託Yの標準偏差はいくらか。
- 投資信託Yと投資信託Zの相関係数はいくらか。
①% |
② |
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正解
① 6.16(%) 10%+12%-4%+6%4=6% {(10%-6%)2+(12%-6%)2+(-4%-6%)2+(6%-6%)2}÷4 =6.16%(小数点以下第3位四捨五入) |
② -0.92 -12.006.16×2.12=-0.92(小数点以下第3位四捨五入)
|
分野
科目:C.金融資産運用細目:9.ポートフォリオ運用
解説
〔①について〕
標準偏差(σ)は、以下の手順で求めます。
〔②について〕
2資産の相関係数、標準偏差および共分散には次式の関係があります。
相関係数=共分散A資産の標準偏差×B資産の標準偏差
※分母は%のまま計算します
本問では標準偏差と共分散がわかっているので、2つを使って相関係数を求めます。投資信託Yの標準偏差は6.16%、投資信託Zの標準偏差は2.12%、共分散は-12なので、
-126.16%×2.12%=-1213.0592=-0.918…
(小数点以下第3位四捨五入)-0.92
よって、正解は-0.92となります。
標準偏差(σ)は、以下の手順で求めます。
- 全要素の平均値を求める
- 要素ごとに平均値との差(偏差)を求める
- 2.で求めた偏差を二乗したものの総和を求め、要素数で割る
- 3.で求めた数値の平方根を求める
- 平均値:10+12+(-4)+64=6
- 第1期の偏差:10-6=4
第2期の偏差:12-6=6
第3期の偏差:-4-6=-10
第4期の偏差:6-6=0 - 42+62+(-10)2+024=16+36+1004=1524=38
- 38=6.164…(小数点以下第3位四捨五入)6.16%
〔②について〕
2資産の相関係数、標準偏差および共分散には次式の関係があります。
相関係数=共分散A資産の標準偏差×B資産の標準偏差
※分母は%のまま計算します
本問では標準偏差と共分散がわかっているので、2つを使って相関係数を求めます。投資信託Yの標準偏差は6.16%、投資信託Zの標準偏差は2.12%、共分散は-12なので、
-126.16%×2.12%=-1213.0592=-0.918…
(小数点以下第3位四捨五入)-0.92
よって、正解は-0.92となります。
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