FP1級過去問題 2024年5月学科試験 問16
問16
日本銀行が公表する各種統計に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 全国企業短期経済観測調査(短観)の調査項目のうち、判断項目、年度計画、物価見通しは、毎年3月、6月、9月、12月に調査が行われるが、新卒者採用状況は毎年6月、12月のみ調査が行われる。
- 全国企業短期経済観測調査(短観)の判断項目は、「最近」と「先行き」の2時点に関し、回答企業の判断に最も近いものを3つの選択肢のなかから選択する形式で調査が行われ、季節変動がある場合は季節変動要因を除いた実勢ベースで回答するものとされている。
- マネーストック統計とは、一般法人、個人、地方公共団体などの通貨保有主体(=金融機関・中央政府以外の経済主体)が保有する通貨量の残高を集計した統計であり、最も容易に決済手段として用いることができる現金通貨と預金通貨から構成される「M1」が景気動向指数の先行系列に採用されている。
- 企業物価指数は、基本分類指数である「国内企業物価指数」「輸出物価指数」「輸入物価指数」と参考指数で構成され、毎月公表される。
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正解 3
問題難易度
肢18.6%
肢27.6%
肢377.1%
肢46.7%
肢27.6%
肢377.1%
肢46.7%
分野
科目:C.金融資産運用細目:1.マーケット環境の理解
解説
- 適切。全国企業短期経済観測調査(短観)の調査項目には、①判断項目、②年度計画、③物価見通し、④新卒者採用状況の4区分・26項目があります。①~③は年4回(3月・6月・9月・12月)の調査が行われますが、④新卒者採用状況は年2回(6月・12月)の調査となっています。
- 適切。全国企業短期経済観測調査(短観)の判断項目は、調査項目のうち回答企業が3つの選択肢(1~3)の中から1つを選択する形式のものです。全部で13項目あり、それぞれ「最近」と「先行き」の2つの時点に関し、企業の判断に最も近い番号を選択します。選択肢は項目ごとに異なり、例えば〈業況〉の項目は「1.良い」「2.さほど良くない」「3.悪い」、〈雇用人員〉の項目は「1.過剰」「2.適正」「3.不足」などです。季節変動がある場合は季節変動要因を除いた実勢ベースで回答することとされています。
- [不適切]。M1ではありません。マネーストック統計は、金融機関・中央政府以外の経済主体が保有する通貨量の残高を集計した統計です。マネーストック統計には集計する通貨の範囲に応じて、M1・M2・M3・広義流動性の4つの指標がありますが、景気動向指数の先行系列に採用されているのは「M2」です。
- 適切。企業物価指数とは、企業間で取引される財に関する物価の変動を測定するもので、日本銀行が毎月公表しています。基本分類指数として、国内企業物価指数、輸出物価指数、輸入物価指数の3種類から構成されています。
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