FP1級過去問題 2025年5月学科試験 問12

問12

X株式会社(以下、「X社」という)の代表取締役であるAさんは、以下の定期保険への加入を検討している。X社の初回の保険料支払時の経理処理として、次のうち最も適切なものはどれか。
保険の種類
無配当定期保険(特約付加なし)
契約年月日
2025年6月1日
契約者(=保険料負担者)
X社
被保険者
Aさん(加入時における被保険者の年齢50歳)
死亡保険金受取人
X社
保険期間・保険料払込期間
98歳満了
基本保険金額
1億円
最高解約返戻率
80.0%(経過15年目)
年払保険料
300万円
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  2. 12_2.png/image-size:433×72
  3. 12_3.png/image-size:433×72
  4. 12_4.png/image-size:433×72

正解 3

問題難易度
肢117.0%
肢28.5%
肢369.4%
肢45.1%

解説

2019年7月8日以降に契約した法人定期保険のうち保険期間が3年以上のものの契約当初の経理処理は、解約返戻率を基準にした以下の区分に従います。設問の定期保険は契約日が2025年6月1日、かつ、98歳満了と保険期間が3年以上ですので、支払保険料は上記の表に従って仕訳します。
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最高解約返戻率が80%なので、表に当てはめると「70%超85%以下」の区分に該当します。この場合、保険期間の前半4割期間は、支払保険料の6割を資産計上、残り4割を損金算入します。

年払保険料は300万円ですから、前払保険料勘定として資産計上する額「300万円×60%=180万円」、定期保険料勘定として損金算入する額「300万円×40%=120万円」となります。したがって[3]の仕訳が適切です。