FP1級 2025年9月 応用編 問54

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】
 Aさん(30歳)は、東京証券取引所に上場しているX社株式と、追加型株式投資信託である投資信託Yおよび投資信託Zに投資することを検討しており、株式や投資信託に係る投資指標等について理解したいと考えている。
 そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。

〈X社の財務データ等〉(単位:百万円)
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〈投資信託Yと投資信託Zの実績収益率・標準偏差〉
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  • 「***」は、問題の性質上、伏せてある。
  • 上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問54

《設例》の〈X社の財務データ等〉に基づいて、MさんがAさんに対して説明した以下の文章の空欄①~⑤に入る最も適切な数値を、解答用紙に記入しなさい。なお、(予想)配当金額は、実績値と同額と仮定するものとし、空欄③~⑤の計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までを解答すること。また、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。
  1. 〈配当割引モデル〉
     「『配当割引モデル』とは、株式の内在価値は、将来受け取る配当金額の現在価値の総和として計算されるという考え方で、毎年一定の配当が支払われるという仮定をもとにした定額配当モデルや、毎年一定の割合で配当が成長するという仮定をもとにした定率成長モデルがあります。
     定額配当モデルでは、株式の1株当たりの内在価値は、1株当たり(予想)配当金額を期待利子率で除して算出することができます。例えば、X社株式に対する期待利子率が5.00%であり、今後、一定の金額の配当が支払われ続けるとすると、2025年3月期におけるX社株式の1株当たりの内在価値は、()円と計算されます。
     一方、定率成長モデルでは、定額配当モデルの算式を基に、期待成長率を加味して株式の内在価値を算出します。例えば、X社株式に対する期待利子率が5.00%、期待成長率が3.00%であるとすると、2025年3月期におけるX社株式の1株当たりの内在価値は、()円と計算されます。
     なお、定率成長モデルの期待成長率には、サスティナブル成長率が用いられることがあります。サスティナブル成長率とは、内部留保のみを事業に再投資すると仮定した場合に期待される成長率であり、X社のサスティナブル成長率は()%です」
  2. 〈自己資本当期純利益率〉
     「自己資本当期純利益率(ROE)は、株主が出資した資金で企業がどれだけの利益を上げたのかを示す指標であり、X社の自己資本当期純利益率(ROE)は□□□%です。一般に、自己資本当期純利益率(ROE)が高いほど資本効率性が高いと判断されます。
     また、自己資本当期純利益率(ROE)は、売上高当期純利益率、使用総資本回転率、財務レバレッジの3指標に分解することができ、X社の売上高当期純利益率は□□□%、使用総資本回転率は()回、財務レバレッジは()倍となっています。これらの指標は、企業の収益性や効率性、安全性を示すものとなっており、他社の数値と比較することで、より多角的に企業の財務状況を把握することができます」

正解 

① 2,000(円)
② 5,000(円)
③ 3.75(%)
④ 0.21(回)
⑤ 1.41(倍)

分野

科目:C.金融資産運用
細目:5.株式投資

解説

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