FP1級 2026年1月 応用編 問63
非上場会社のX株式会社(以下、「X社」という)の代表取締役社長であるAさん(70歳)の推定相続人は、妻Bさん(68歳)および長男Cさん(44歳)の2人である。
最近、健康面で不安を感じることが多くなったAさんは、X社の専務取締役である長男Cさんに早期に事業を承継したいと考えている。なお、X社は、人件費の高騰や同業他社との受注競争によって、ここ数年赤字が続いている。
X社の概要は、以下のとおりである。
〈X社の概要〉
最近、健康面で不安を感じることが多くなったAさんは、X社の専務取締役である長男Cさんに早期に事業を承継したいと考えている。なお、X社は、人件費の高騰や同業他社との受注競争によって、ここ数年赤字が続いている。
X社の概要は、以下のとおりである。
〈X社の概要〉
- 業種 電気工事業
- 資本金等の額 1,500万円(発行済株式総数30,000株、すべて普通株式で1株につき1個の議決権を有している)
- 株主構成

- 株式の譲渡制限 あり
- X社株式の評価(相続税評価額)に関する資料
- X社の財産評価基本通達上の規模区分は「中会社の中」である。
- X社は「比準要素数1の会社」に該当している。
- 比準要素の状況

- すべて1株当たりの資本金等の額を50円とした場合の金額である。
- 類似業種の1株(50円)当たりの株価の状況
課税時期の属する月の平均株価 500円
課税時期の属する月の前月の平均株価 510円
課税時期の属する月の前々月の平均株価 520円
課税時期の前年の平均株価 490円
課税時期の属する月以前2年間の平均株価 470円
課税時期の属する月以前3年間の平均株価 450円
- X社の資産・負債の状況
直前期のX社の資産・負債の相続税評価額と帳簿価額は、次のとおりである。
- 上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
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問63
取引相場のない株式の相続税評価における特定の評価会社に関する以下の文章の空欄①~⑤に入る最も適切な数値を、解答用紙に記入しなさい。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。
「特定の評価会社には、『比準要素数1の会社』『株式等保有特定会社』『土地保有特定会社』のほか、『開業後(①)年未満の会社等』などがあります。
『比準要素数1の会社』は、評価会社の株式の類似業種比準価額の計算の基となる『1株当たりの配当金額』『1株当たりの利益金額』『1株当たりの純資産価額(帳簿価額)』のそれぞれの金額のうち、いずれか2要素がゼロであり、かつ、直前々期末を基準にしてそれぞれの金額を計算した場合に、それぞれの金額のうち、いずれか2要素以上がゼロである会社をいいます。
『株式等保有特定会社』は、課税時期において評価会社の総資産価額(相続税評価額)に占める株式等の価額の合計額(相続税評価額)の割合が(②)%以上である会社をいいます。
『土地保有特定会社』は、課税時期において評価会社の総資産価額(相続税評価額)に占める土地等の価額の合計額(相続税評価額)の割合(土地保有割合)が評価会社の規模に応じて定められた一定割合以上である会社をいいます。土地保有特定会社に該当する土地保有割合は、評価会社が大会社である場合は□□□%以上とされ、評価会社が中会社である場合は(③)%以上とされています。
評価会社が『比準要素数1の会社』に該当した場合、その株式の価額は、純資産価額方式または□□□により評価します。ただし、その株式が同族株主以外の株主等が取得した株式に該当するときは、原則として、配当還元方式により評価します。
同族株主以外の株主等が取得した株式とは、同族株主のいる会社の株式のうち、同族株主以外の株主の取得した株式や、同族株主のいない会社の株主のうち、課税時期において株主の1人およびその同族関係者の有する議決権の合計数がその会社の議決権総数の(④)%未満である場合におけるその株主の取得した株式などをいいます。
また、同族株主とは、課税時期における評価会社の株主のうち、株主の1人およびその同族関係者の有する議決権の合計数がその会社の議決権総数の(⑤)%以上(その評価会社の株主のうち、株主の1人およびその同族関係者の有する議決権の合計数が最も多いグループの有する議決権の合計数が、その会社の議決権総数の□□□%超である会社にあっては、□□□%超)である場合におけるその株主およびその同族関係者をいいます」
「特定の評価会社には、『比準要素数1の会社』『株式等保有特定会社』『土地保有特定会社』のほか、『開業後(①)年未満の会社等』などがあります。
『比準要素数1の会社』は、評価会社の株式の類似業種比準価額の計算の基となる『1株当たりの配当金額』『1株当たりの利益金額』『1株当たりの純資産価額(帳簿価額)』のそれぞれの金額のうち、いずれか2要素がゼロであり、かつ、直前々期末を基準にしてそれぞれの金額を計算した場合に、それぞれの金額のうち、いずれか2要素以上がゼロである会社をいいます。
『株式等保有特定会社』は、課税時期において評価会社の総資産価額(相続税評価額)に占める株式等の価額の合計額(相続税評価額)の割合が(②)%以上である会社をいいます。
『土地保有特定会社』は、課税時期において評価会社の総資産価額(相続税評価額)に占める土地等の価額の合計額(相続税評価額)の割合(土地保有割合)が評価会社の規模に応じて定められた一定割合以上である会社をいいます。土地保有特定会社に該当する土地保有割合は、評価会社が大会社である場合は□□□%以上とされ、評価会社が中会社である場合は(③)%以上とされています。
評価会社が『比準要素数1の会社』に該当した場合、その株式の価額は、純資産価額方式または□□□により評価します。ただし、その株式が同族株主以外の株主等が取得した株式に該当するときは、原則として、配当還元方式により評価します。
同族株主以外の株主等が取得した株式とは、同族株主のいる会社の株式のうち、同族株主以外の株主の取得した株式や、同族株主のいない会社の株主のうち、課税時期において株主の1人およびその同族関係者の有する議決権の合計数がその会社の議決権総数の(④)%未満である場合におけるその株主の取得した株式などをいいます。
また、同族株主とは、課税時期における評価会社の株主のうち、株主の1人およびその同族関係者の有する議決権の合計数がその会社の議決権総数の(⑤)%以上(その評価会社の株主のうち、株主の1人およびその同族関係者の有する議決権の合計数が最も多いグループの有する議決権の合計数が、その会社の議決権総数の□□□%超である会社にあっては、□□□%超)である場合におけるその株主およびその同族関係者をいいます」
| ①年 |
| ②% |
| ③% |
| ④% |
| ⑤% |
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正解
| ① 3(年) |
| ② 50(%) |
| ③ 90(%) |
| ④ 15(%) |
| ⑤ 30(%) |
分野
科目:F.相続・事業承継細目:5.相続財産の評価(不動産以外)
解説
〔①について〕
取引相場のない株式評価における特定の評価会社とは、以下に該当するものをいいます。
開業して間もない会社は、まだ安定した事業活動が継続的に行われているとは言えません。利益や配当も通常の水準とは言い難いため、利益や配当を基礎とする方法では適正な評価を行えないおそれがあります。そこで、課税時期において開業後3年未満の会社は、純資産価額方式により評価するとされています。
よって、正解は3(年)となります。
〔②について〕
株式保有特定会社とは、総資産額に占める株式、出資および新株予約権付社債の価額の合計額の割合が50%以上である会社です(相続税評価額ベース)。
株式保有特定会社の株式は、原則として純資産価額方式で評価しますが、S1+S2方式を選択することもできます。株式保有特定会社のS1+S2方式は、株式等の価額を除いた部分を会社規模に応じた本来の方式により評価し(S1)、株式等の部分を純資産価額方式で評価し(S2)、両者を合計して評価額を求めるものです。
よって、正解は50(%)となります。
〔③について〕
土地保有特定会社は、総資産額に占める土地等の価額の合計額の割合が一定割合以上である会社です(相続税評価額ベース)。基準となる割合は、取引相場のない株式の評価上の区分における会社の規模に応じて次のように異なります。
〔④について〕
取引相場のない株式の評価における「同族株主以外の株主等」とは、以下のいずれかに該当する者をいいます。
同族株主のいない会社において、株式の取得者およびその同族関係者が保有する議決権の合計割合が15%未満である場合、その取得株式は「同族株主以外の株主が取得した株式」に該当します。
よって、正解は15(%)となります。
〔⑤について〕
同族株主とは、特定の株主とその同族関係者を合計した議決権割合が30%以上となる株主グループに属する者をいいます。ただし、その会社において最も議決権割合の高い株主グループが50%を超えて議決権を有している場合には、同族株主の判定基準は30%以上ではなく50%超となります。
よって、正解は30(%)となります。
取引相場のない株式評価における特定の評価会社とは、以下に該当するものをいいます。

よって、正解は3(年)となります。
〔②について〕
株式保有特定会社とは、総資産額に占める株式、出資および新株予約権付社債の価額の合計額の割合が50%以上である会社です(相続税評価額ベース)。
株式保有特定会社の株式は、原則として純資産価額方式で評価しますが、S1+S2方式を選択することもできます。株式保有特定会社のS1+S2方式は、株式等の価額を除いた部分を会社規模に応じた本来の方式により評価し(S1)、株式等の部分を純資産価額方式で評価し(S2)、両者を合計して評価額を求めるものです。
よって、正解は50(%)となります。
〔③について〕
土地保有特定会社は、総資産額に占める土地等の価額の合計額の割合が一定割合以上である会社です(相続税評価額ベース)。基準となる割合は、取引相場のない株式の評価上の区分における会社の規模に応じて次のように異なります。
- 大会社 70%
- 中会社 90%
- 小会社 簿価の純資産価額により以下のとおり
- 卸売業で20億円以上、それ以外で15億円以上 70%
- 卸売業で7,000万円以上、小売・サービス業で4,000万円以上、それ以外で5,000万円以上 90%
〔④について〕
取引相場のない株式の評価における「同族株主以外の株主等」とは、以下のいずれかに該当する者をいいます。

よって、正解は15(%)となります。
〔⑤について〕
同族株主とは、特定の株主とその同族関係者を合計した議決権割合が30%以上となる株主グループに属する者をいいます。ただし、その会社において最も議決権割合の高い株主グループが50%を超えて議決権を有している場合には、同族株主の判定基準は30%以上ではなく50%超となります。
よって、正解は30(%)となります。
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