FP1級 2026年5月学科試験 問3
問3
雇用保険に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
- 高年齢雇用継続基本給付金の額は、支給対象月に支払われた賃金額が60歳到達時の賃金月額の64%相当額を下回る場合、原則として、60歳到達時の賃金月額に10%を乗じて得た額となる。
- 高年齢求職者給付金の額は、原則として、算定基礎期間が1年未満である場合は基本手当日額に50日を乗じて得た額となり、算定基礎期間が1年以上である場合は基本手当日額に100日を乗じて得た額となる。
- 高年齢再就職給付金の支給を受けることができる者が、同一の就職につき再就職手当の支給を受けることができる場合に、高年齢再就職給付金の支給を受けたときは、その支給を受けた金額の多寡にかかわらず、再就職手当は支給されない。
- 2つの事業所に雇用されることで雇用保険の加入要件を満たし、雇用保険の高年齢被保険者となった者は、一方の事業所を離職しても、他方の事業所を離職するまでは、高年齢被保険者の資格を喪失しない。
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正解 3
問題難易度
肢118.2%
肢213.4%
肢353.6%
肢414.8%
肢213.4%
肢353.6%
肢414.8%
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:4.社会保険
解説
- 不適切。高年齢雇用継続基本給付金の額は、60歳以後の各支給対象月に実際に支払われた賃金月額に、所定の支給率を乗じて計算します。したがって「60歳到達時の賃金月額に10%を乗じる」とする本肢は誤りです。
なお、賃金が60歳到達時の賃金月額の64%未満に低下した場合、支給率が最大の10%となる点は適切です(雇用保険法61条5項)。
2025年4月1日以降に60歳に達した以後も継続して雇用されている被保険者に対して支給対象月に支払われた賃金額が60歳到達時の賃金月額の64%相当額を下回る場合、高年齢雇用継続基本給付金の額は、原則として、60歳到達時の賃金月額に10%を乗じて得た額となる。(2022.5-4-1)2025年4月1日以降に60歳に達した以後も継続して雇用されている被保険者に対して支給対象月に支払われた賃金の額が、60歳到達時の賃金月額の50%相当額である場合、高年齢雇用継続基本給付金の額は、原則として、60歳到達時の賃金月額に100分の10を乗じて得た額となる。(2019.9-3-1) - 不適切。50日・100日分ではありません。高年齢被保険者が失業した場合、求職者給付として、基本手当に代わり一時金の高年齢求職者給付金が支給されます。支給額は、被保険者であった期間が1年以上の人は基本手当日額の50日分、1年未満であった人は基本手当日額の30日分です(雇用保険法37条の4第1項)。

- [適切]。同一の就職について、高年齢再就職給付金と再就職手当のどちらの支給も受けることができる場合、先に支給を受けた給付が有効となり、もう一方の給付は支給されません(選択制)。したがって、高年齢再就職給付金の支給を受けたときは、再就職手当は支給されません(雇用保険法61条の2第4項)。
これは、どちらの制度も再就職を支援することを目的としていることから、同一の就職について給付が重複することを避けるためです。- 高年齢再就職給付金
- 算定基礎期間5年以上の基本手当の支給を受けている60歳以上65歳未満の人が、所定給付日数を100日以上残して安定した職業に就き、再就職先での各月の賃金が離職時の賃金月額と比べて75%未満に低下している場合に支給される
- 再就職手当
- 基本手当の受給資格者が、所定給付日数の3分の1以上を残して、1年を超えて引き続き雇用されることが確実である安定した職業に就いた場合に支給される
- 不適切。高年齢被保険者の特例(雇用保険マルチジョブホルダー)により高年齢被保険者となった者が、片方の事業所を退職し、1つの事業所だけに雇用されることとなった場合、特例の要件を満たさなくなるため、退職日から10日以内に高年齢被保険者の喪失の申出をしなければなりません(雇用保険法37条の5第2項)。2つの事業所に雇用されることで雇用保険の加入要件を満たし、雇用保険の高年齢被保険者となった65歳以上の労働者は、そのうち1つの事業所を離職しても、他方の事業所を離職するまでは、高年齢被保険者の資格を喪失しない。(2022.9-3-4)
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