FP1級 2026年5月学科試験 問6
問6
障害厚生年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
- 厚生年金保険の被保険者である会社員が、ケガにより障害を負い、障害厚生年金の受給権を取得した後も引き続き会社に勤務する場合、その障害認定日の属する月後における厚生年金保険の被保険者期間は、障害厚生年金の額の計算の基礎とされない。
- 障害等級1級または2級に該当する程度の障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が婚姻し、その者によって生計を維持している65歳未満の配偶者を有することとなった場合、婚姻した日の属する月の翌月分から障害厚生年金に加給年金額が加算される。
- 障害等級2級に該当する程度の障害の状態にある65歳未満の障害厚生年金の受給権者が、65歳に達した日以後に障害の程度が増進して障害等級1級に該当する程度の障害の状態となった場合、障害厚生年金の額の改定を請求することはできない。
- 障害等級3級に該当する程度の障害の状態にある者に支給される障害厚生年金の額は、障害等級2級に該当する程度の障害の状態にある者に支給される障害基礎年金の額(子に係る加算額を除く)の4分の3相当額が最低保障される。
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正解 3
問題難易度
肢122.0%
肢210.1%
肢353.0%
肢414.9%
肢210.1%
肢353.0%
肢414.9%
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:5.公的年金
解説
- 適切。障害厚生年金は、原則として、厚生年金に加入したときから「障害認定日が属する月」までの被保険者期間を基礎として報酬比例部分の額を計算します。障害認定日の属する月後の被保険者期間は、年金額の計算の基礎とはされません(厚年法51条)。これは、保険事故が発生した時点でその事故に対する給付内容を確定し、その後の事情は給付内容に反映しないという保険本来の考え方によるものです。障害厚生年金を受給するためには、保険料納付要件を満たし、かつ、傷病に係る初診日および障害認定日において厚生年金保険の被保険者でなければならない。(2025.1-4-2)障害厚生年金の支給を受けるためには、傷病に係る初診日および障害認定日において厚生年金保険の被保険者であり、かつ、その障害認定日において障害等級1級、2級または3級に該当する程度の障害の状態でなければならない。(2021.5-5-1)障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月後における厚生年金保険の被保険者であった期間は、その計算の基礎とされない。(2020.1-5-3)障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月後における厚生年金保険の被保険者であった期間は、その計算の基礎とされない。(2018.9-5-1)
- 適切。障害等級1級・2級の障害厚生年金では、その受給権者によって生計を維持されている65歳未満の配偶者がいるとき、配偶者加給年金額が加算されます。この加給年金は、受給権の取得時に婚姻していなくても、その後婚姻して対象となる配偶者を有することになったときは翌月から支給されます(厚年法50条の2第3項)。厚生年金保険の被保険者期間が240月以上である老齢厚生年金の支給を受けている者が婚姻し、その者によって生計を維持している65歳未満の配偶者を有することとなった場合、婚姻した月の翌月から老齢厚生年金に加給年金額が加算される。(2025.9-6-3)障害等級1級または2級に該当する程度の障害の状態にある受給権者に支給される障害厚生年金の額は、その者によって生計を維持されている65歳未満の配偶者および18歳到達年度の末日までの間にある子がいる場合、配偶者の加給年金額と子の加算額が加算された額となる。(2025.1-4-4)厚生年金保険の被保険者期間が240月以上である老齢厚生年金の支給を受けている者が婚姻し、その者によって生計を維持している65歳未満の配偶者を有することとなった場合、婚姻した月の翌月から老齢厚生年金に加給年金額が加算される。(2024.5-6-1)障害等級1級または2級の障害厚生年金を受給している者が、婚姻により所定の要件を満たす65歳未満の配偶者を有するに至った場合、婚姻の日の属する月の翌月分から障害厚生年金の額に加給年金額が加算される。(2023.1-5-4)障害等級2級に該当して障害厚生年金の支給を受けている者が婚姻し、所定の要件を満たす配偶者を有するに至った場合は、所定の手続により、その至った日の属する月の翌月分から当該受給権者の障害厚生年金に加給年金額が加算される。(2021.5-5-3)障害等級2級に該当して障害厚生年金を受給している者が婚姻し、所定の要件を満たす配偶者を有することとなった場合は、所定の手続により、婚姻した日の属する月の翌月分から当該受給権者の障害厚生年金に加給年金額が加算される。(2018.9-4-3)老齢厚生年金を受給している者(厚生年金保険の被保険者期間が240月以上である者)が婚姻し、その者によって生計を維持している65歳未満の配偶者を有することとなった場合は、婚姻した月の翌月からその者の老齢厚生年金に加給年金額が加算される。(2016.1-4-1)
- [不適切]。障害厚生年金の受給権者は、障害の程度が増進した場合は、実施機関に障害厚生年金の額の改定を請求することができます(厚年法52条2項)。ただし、障害基礎年金の受給権を有しない65歳以上の者は、改定請求をすることはできません(厚年法52条7項)。
本肢の受給権者は障害等級2級であり、同一の支給事由に基づく障害基礎年金の受給権を有しています。したがって、65歳以後であっても改定請求をすることができます。厚生年金保険の被保険者が事故によりケガをし、障害認定日においては障害等級1級、2級または3級に該当する程度の障害の状態になかったものの、そのケガが悪化して、65歳に達した日以後に障害等級3級に該当する程度の障害の状態となった場合、障害厚生年金の支給を請求することはできない。(2025.1-4-3) - 適切。障害等級3級の障害厚生年金の額は、報酬比例部分の年金のみの支給となります。障害等級3級では障害基礎年金を受給できないため、加入期間が短い人でも一定の生活保障を確保できるように、基本年金額の4分の3相当額の最低保障があります(厚年法50条3項)。
障害等級3級に該当する者に支給される障害厚生年金の額は、障害等級2級に該当する者に支給される障害基礎年金の額(子に係る加算額を除く)の4分の3相当額が最低保障される。(2021.5-5-4)障害等級3級に該当する者に支給される障害厚生年金の額は、障害等級2級に該当する者に支給される障害基礎年金の額の3分の2相当額が最低保障される。(2018.9-5-3)
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