FP1級 2026年5月学科試験 問16

問16

わが国の経済指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 総務省が公表する消費者物価指数(CPI)は、全国の世帯が購入する家計に係る財やサービスの価格等を総合した物価の変動を時系列的に測定した指標であり、その算出対象となる財には、原油などの原材料、電気部品などの中間財、建設機械などの設備機械は含まれていない。
  2. 厚生労働省が公表する有効求人倍率は、月間有効求人数を月間有効求職者数で除して求められる指標であり、内閣府が公表する景気動向指数の先行系列に採用されている。
  3. 経済産業省が公表する鉱工業指数は、鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在庫に係る諸活動の動向を把握することを目的とした指標であり、このうち生産指数は、内閣府が公表する景気動向指数の遅行系列に採用されている。
  4. 業況判断DIは、日本銀行が公表する全国企業短期経済観測調査(短観)の調査項目のうち、企業の業況についての調査結果を指数化したものであり、「良い」「さほど良くない」「悪い」の3つの選択肢から「良い」と回答した企業数の全回答企業数に占める割合を示している。

正解 1

問題難易度
肢160.8%
肢212.7%
肢39.9%
肢416.6%

解説

  1. [適切]。消費者物価指数は、一般消費者が購入している財・サービス価格の動向を表す指数で、総務省が毎月発表しています。集計対象は一般消費者が購入する財・サービスなので、原材料・中間財・設備機械は含まれません。
    消費者物価指数は、全国の世帯が購入する家計に係る財やサービスの価格等を総合した物価の変動を時系列的に測定したものであり、当該指数のうち、「生鮮食品を除く総合指数」は、内閣府が公表する景気動向指数の遅行系列に採用されている。2025.1-16-1
    消費者物価指数(CPI)が算出の対象としている財には、原油などの原材料、電気部品などの中間財、建設機械などの設備機械は含まれない。2023.5-16-1
    消費者物価指数(CPI)は、全国の世帯が購入する家計に係る財やサービスの価格等を総合した物価の変動を時系列的に測定したものであり、いわゆるコアCPIとは、「生鮮食品」を除いて算出された物価指数である。2021.1-16-4
    消費者物価指数が算出の対象としている財には、原油などの原材料、電気部品などの中間財、建設機械などの設備機械は含まれていない。2019.5-16-1
    消費者物価指数は、全国の世帯が購入する家計に係る財およびサービスの価格等を総合した物価の変動を時系列的に測定したものである。2018.1-16-1
  2. 不適切。先行系列ではありません。有効求人倍率は、有効求職者数に対する有効求人数の割合(有効求人数÷有効求職者数)を示す指標であり、景気動向指数の一致系列に採用されています。
    有効求人倍率は、月間有効求人数を月間有効求職者数で除して求められる指標である。2024.1-16-1
    厚生労働省が公表する有効求人倍率と総務省が公表する完全失業率は、いずれも景気動向指数の遅行系列に採用されている。2018.9-16-4
    厚生労働省が公表する有効求人倍率は、月間有効求人数と月間有効求職者数を基に算出され、景気動向指数の一致系列に採用されている。2014.1-16-3
  3. 不適切。遅行系列ではありません。鉱工業指数は、鉱工業製品(496品目)を生産する国内の事業所における生産の状況等を経済産業省が調査し公表している指数です。鉱工業指数のうち、次の項目が景気動向指数に採用されています。生産指数は遅行系列ではなく一致系列です。
    • 先行系列:最終需要財在庫率指数・鉱工業用生産財在庫率指数(いずれも逆サイクル)
    • 一致系列:生産指数・鉱工業用生産財出荷指数・耐久消費財出荷指数・投資財出荷指数(除輸送機械)
    • 遅行系列:最終需要財在庫指数
    経済産業省が公表する鉱工業指数は、鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在庫に係る諸活動の動向を示す指標であり、このうち生産指数および鉱工業用生産財出荷指数は、景気動向指数の先行系列に採用されている。2025.5-16-3
    経済産業省が公表する鉱工業生産指数は、鉱工業生産活動の全体的な水準の推移を示す指標であり、景気動向指数の先行系列に採用されている。2018.9-16-2
  4. 不適切。業況判断DIは、日本銀行が調査対象の企業にアンケートを行い、景気や業況について「良い」「さほど良くない」「悪い」の3つの選択肢から回答してもらった結果をもとに算出される指標です。「良い」と回答した企業の割合から、「悪い」と回答した企業の割合を差し引いて求めます。
したがって適切な記述は[1]です。