FP1級 2026年5月学科試験 問32
問32
消費税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
- 簡易課税制度の適用を受ける事業者が、第1種事業から第6種事業までのうち2種類以上の事業を行い、そのうち1種類の事業の課税売上高が全体の課税売上高の75%以上を占める場合、その事業のみなし仕入率を全体の課税売上に対して適用することができる。
- 課税事業者である被相続人の相続が開始した場合、被相続人が提出した簡易課税制度選択届出書の効力は、相続により被相続人の事業を承継した相続人には及ばず、当該相続人が簡易課税制度の適用を受けようとするときは、新たに簡易課税制度選択届出書を提出する必要がある。
- 適格請求書発行事業者が国内において行った課税資産の譲渡等が小売業や飲食店業に係るものである場合、適格請求書発行事業者は、適格請求書に代えて、適格請求書の記載事項を簡易なものとした適格簡易請求書を交付することができる。
- 免税事業者である個人事業者が適格請求書発行事業者の登録を受けた場合、原則として、登録日以後2年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間については、その登録の取消しを受けることができない。
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正解 4
問題難易度
肢112.7%
肢242.2%
肢310.0%
肢435.1%
肢242.2%
肢310.0%
肢435.1%
分野
科目:D.タックスプランニング細目:13.消費税
解説
- 適切。簡易課税制度は、事業区分により異なる6つのみなし仕入れ率を用いて仕入税額を計算する制度です。2種類以上の区分の事業を営んでいる場合、原則として、事業区分の消費税額にみなし仕入れ率を乗じて仕入控除額を求めて合計しますが、特例的に次のみなし仕入れ率によることが認められています。
- 2種類以上の事業を営み、1種類の事業の課税売上高が全体の75%以上を占める場合
- その事業のみなし仕入れ率を課税売上全体に適用する
- 3種類以上の事業を営み、特定の2種類の事業の課税売上高が全体の75%以上を占める場合
- その2業種のうちみなし仕入れ率が高いほうをA、低いほうをBとし、Aの課税売上にはAのみなし仕入れ率を適用し、それ以外の課税売上にはBのみなし仕入れ率を適用する
簡易課税制度の適用を受ける事業者が2種類以上の事業を行い、課税期間における課税売上高を事業の種類ごとに区分していない場合、事業の種類にかかわらず、最も低い第6種事業のみなし仕入率(40%)が全体の課税売上に対して適用される。(2025.5-32-2)簡易課税制度の適用を受ける事業者が2種類以上の事業を行い、そのうち1種類の事業の課税売上高が全体の課税売上高の75%以上を占める場合、その事業のみなし仕入率を全体の課税売上に対して適用することができる。(2025.1-33-4)簡易課税制度の適用を受ける事業者が2種類以上の事業を行い、そのうち1種類の事業の課税売上高が全体の課税売上高の75%以上を占める場合、その事業のみなし仕入率を全体の課税売上に対して適用することができる。(2022.9-33-2)簡易課税制度の適用を受ける事業者が2種類以上の事業を行い、そのうち1種類の事業の課税売上高が全体の課税売上高の75%以上を占める場合は、その事業のみなし仕入率を全体の課税売上に対して適用することができる。(2021.9-32-3)簡易課税制度の適用を受ける事業者が2種類以上の事業を行い、そのうち1種類の事業の課税売上高が全体の課税売上高の50%以上を占める場合は、その事業のみなし仕入率を全体の課税売上に対して適用することができる。(2021.1-33-4)簡易課税制度の適用を受ける事業者が2種類以上の事業を行い、そのうち1種類の事業の課税売上高が全体の課税売上高の75%以上を占める場合は、その事業のみなし仕入率を全体の課税売上に対して適用することができる。(2019.9-31-3)みなし仕入率は、事業の種類を6つに区分し、それぞれの事業ごとに定められているが、2種類以上の事業を営む事業者で、1種類の事業の課税売上高が全体の課税売上高の75%以上を占める場合には、その事業のみなし仕入率を全体の課税売上に対して適用することができる。(2015.9-33-3) - 適切。被相続人が提出していた「消費税簡易課税制度選択届出書」などの各種届出書の効力は、相続人に自動的に引き継がれることはありません。そのため、事業を引き継いだ相続人が引き続き簡易課税制度の適用を受けたい場合は、相続人自身の名義で、新たに届出書を提出する必要があります。
- 適切。小売業や飲食店業、タクシー業など不特定多数の者に課税資産の譲渡等を行う業種の者は、適格請求書に代えて、適格簡易請求書を交付することができます。適格簡易請求書は、記載事項のうち交付先の事業者の氏名・名称の記載が不要、消費税額等と適用税率のいずれか一方の記載で足りるなど簡略化されたものです(消費税法57条の4第2項)。小売業を営む適格請求書発行事業者は、適格請求書に代えて、適格請求書の記載事項を簡易なものとした適格簡易請求書を交付することができる。(2024.5-32-3)
- [不適切]。適格請求書発行事業者の登録を受けた免税事業者は、登録取消しを求める届出書を提出することにより、翌課税期間の初日から適格請求書発行事業者の登録が取り消されます。例えば、個人事業主が2026年7月1日に取消の届出をした場合には、2027年1月1日に登録は失効します。ただし、インボイス発行事業者としての登録が取り消されても、登録日以後2年を経過する日の属する課税期間は課税事業者のままで、免税事業者に戻ることはできません(いわゆる2年縛り)。
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