生命保険(全79問中42問目)

No.42

生命保険契約の各種手続等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2019年5月試験 問10
  1. 契約者は、加入している生命保険契約の解約返戻金相当額まで保険会社から貸付を受けることができ、その返済前に保険金の支払事由が生じた場合、保険金から貸付金の元利合計額が差し引かれる。
  2. 生命保険契約の締結時に夫婦であった契約者と被保険者が契約締結後に離婚した場合、被保険者は、保険法の規定に基づき、保険会社に対し、当該保険契約の解除を請求することができる。
  3. 個人年金保険料税制適格特約が付加された個人年金保険は、契約日から10年以内に払済年金保険に変更することや、年金受取人を変更することはできない。
  4. 被保険者が死亡し、死亡保険金受取人が死亡保険金の請求をした場合、通常、保険会社に請求書類が到着した日の翌日から10営業日以内に死亡保険金が支払われることとされている。

正解 3

問題難易度
肢113.9%
肢215.3%
肢365.0%
肢45.8%

解説

  1. 不適切。契約者貸付制度を利用すると、生命保険の契約者は解約返戻金の一定範囲内で保険会社から貸付けを受けることができます。限度額は解約返戻金相当額ではなく、おおよそ7~9割の範囲内が相場です。なお、返済前に保険金の支払事由が生じた場合は、保険金から貸付金の元利合計額が差し引かれて支払われます。
    契約者貸付は、一般に、契約者が加入している生命保険契約の利用時点の解約返戻金額を限度として保険会社から貸付を受けることができるものであり、その返済前に保険金の支払事由が生じた場合、保険金から貸付金の元利合計額が差し引かれる。2024.9-11-3
    契約者貸付は、一般に、契約者が加入している生命保険契約の利用時点の解約返戻金額を限度として保険会社から貸付を受けることができるものであり、その返済前に保険金の支払事由が生じた場合、保険金から貸付金の元利合計額が差し引かれる。2021.1-10-4
  2. 不適切。死亡保険契約の契約者と被保険者が異なる場合で、離婚などで両者の親族関係が終了するに至ったとき、被保険者は契約者に対し、保険契約の解除を請求することができます(保険法58条)。被保険者が解除請求できるのは契約者に対してであり、保険会社に対してではありません。
  3. [適切]。個人年金保険料税制適格特約は、保険料払込期間が10年以上であることが条件となるため、条件を満たさなくなる契約日から10年以内の払済年金保険への変更をすることはできません。また、契約者を変更することはできますが、年金受取人を変更することはできません。
  4. 不適切。死亡保険金受取人が死亡保険金の請求をした場合、通常、保険会社に請求書類が到着した日の翌営業日から起算して、5営業日以内に死亡保険金が支払われることが一般的です。
したがって適切な記述は[3]です。