FP1級過去問題 2015年10月学科試験 問16

問16

総務省が公表する労働力調査に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 労働力調査の結果は、労働力人口や完全失業率などの結果を毎月公表する基本集計と、転職者数や失業期間などの結果を半年ごとに公表する詳細集計に分かれている。
  2. 労働力人口とは、15歳以上の人口のうち、就業者と完全失業者を合わせた人口である。
  3. 完全失業者とは、就業可能でありながら就業の意思のない者をいう。
  4. 労働力調査による完全失業率は、内閣府が公表する景気動向指数の一致系列に採用されている。

正解 2

問題難易度
肢134.0%
肢248.4%
肢310.5%
肢47.1%

解説

  1. 不適切。半年ごとではありません。労働力調査は有効求人倍率や完全失業率の基礎となる調査です。調査結果のうち、基本集計結果(基礎調査票による調査結果)については毎月末に、詳細集計結果(特定調査票による調査結果)については四半期(3か月)ごとに公表されています。
    基本集計
    就業状態、月末1週間の就業時間、勤め先の事業の種類、求職理由などの就業及び不就業の状態に関する基本的事項を調査
    詳細集計
    非正規の職員・従業員についた理由、失業期間、就業希望、就業異動の状況などの詳細な事項を調査
    労働力調査において、労働力人口や完全失業率などの基礎調査票から集計される基本集計は毎月公表され、転職者数や失業期間などの特定調査票から集計される詳細集計は半年ごとに公表される。2024.1-16-2
  2. [適切]。労働力人口は、15歳以上の人口のうち就業者と完全失業者を合わせた人口です。
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    労働力調査において労働力人口とは、15歳以上の人口のうち、就業者と就業可能でありながら就業の意思のない者を合わせた人口である。2024.1-16-3
    完全失業者とは、就業可能でありながら就業の意思のない者をいう。2015.10-16-3
  3. 不適切。完全失業者とは、①仕事に就いていない、②仕事があればすぐに就くことができる、③求職活動をしていたという3つの条件を満たす人です。就業の意思のない者ではなく、働きたいのに働けない者です。
    労働力調査において労働力人口とは、15歳以上の人口のうち、就業者と就業可能でありながら就業の意思のない者を合わせた人口である。2024.1-16-3
    労働力人口とは、15歳以上の人口のうち、就業者と完全失業者を合わせた人口である。2015.10-16-2
  4. 不適切。一致系列ではありません。完全失業率は、総務省が毎月公表する15歳以上の働く意思を持つ労働力人口に占める完全失業者数の割合(完全失業者数÷労働者人口)で、遅行系列に採用されています。
    厚生労働省が公表する有効求人倍率と総務省が公表する完全失業率は、いずれも景気動向指数の遅行系列に採用されている。2018.9-16-4
    総務省が公表する労働力調査報告における完全失業率は、景気動向指数の一致系列に採用されている。2017.1-16-3
    厚生労働省が公表する常用雇用指数は、「毎月勤労統計調査」の雇用者数を指数化したもので、景気動向指数の遅行系列に採用されている。2014.1-16-4
したがって適切な記述は[2]です。