FP1級過去問題 2018年9月学科試験 問16
問16
内閣府が公表する景気動向指数に採用されている経済指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。- 日本銀行が公表しているマネーストック統計は、金融機関および中央政府以外の経済主体が保有する通貨量の残高を集計した統計であり、この統計における「M2」が景気動向指数の先行系列に採用されている。
- 経済産業省が公表する鉱工業生産指数は、鉱工業生産活動の全体的な水準の推移を示す指標であり、景気動向指数の先行系列に採用されている。
- 内閣府が公表する消費者態度指数は、現在の景気動向に対する消費者の意識を調査して数値化した指標であり、景気動向指数の一致系列に採用されている。
- 厚生労働省が公表する有効求人倍率と総務省が公表する完全失業率は、いずれも景気動向指数の遅行系列に採用されている。
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正解 1
問題難易度
肢155.1%
肢223.4%
肢313.3%
肢48.2%
肢223.4%
肢313.3%
肢48.2%
分野
科目:C.金融資産運用細目:1.マーケット環境の理解
解説
景気動向指数の「先行系列」「一致系列」「遅行系列」の別は以下の通りです。
- [適切]。マネーストック統計は、金融機関から経済全般へ供給されている通貨の総量を示す統計のことで、対象とする通貨の範囲に応じて、M1・M2・M3・広義流動性という4つの指標が作成・公表されています。このうち、M2(現金通貨と国内銀行等に預けられた預金)は、景気に対して先に動くとされることから、景気動向指数の先行系列に採用されています。
- 不適切。鉱工業生産指数とは、鉱工業製品(496品目)を生産する国内の事業所における生産の状況等(数量・重量・金額等)を経済産業省が調査し、発表している指数です。景気動向指数の一致系列として、広く注目され利用されています。
- 不適切。消費者態度指数とは、消費者の消費に関する今後半年間の見通しを調査して指数化したものです。消費の見通しですので景気動向指数の先行系列に採用されています。内閣府が公表する消費者態度指数は、今後の暮らし向きの見通しなどについての消費者の意識を調査して数値化した指標であり、景気動向指数の先行系列に採用されている。(2024.9-16-1)内閣府が公表する消費者態度指数は、今後の暮らし向きの見通しなどについての消費者の意識を調査して数値化した指標であり、先行系列に採用されている。(2021.9-16-2)内閣府が公表する消費動向調査における消費者態度指数は、景気動向指数の遅行系列に採用されている。(2017.1-16-4)
- 不適切。有効求人倍率は、有効求職者数に対する有効求人数の割合で、景気とほぼ一致して動く一致系列ですが、総務省が公表する完全失業率は、景気に対し遅れて動く遅行系列です。
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