FP1級過去問題 2017年1月学科試験 問16

問16

内閣府が公表する景気動向指数に採用されている経済指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 国土交通省が公表する建築着工統計における新設住宅着工床面積は、景気動向指数の先行系列に採用されている。
  2. 経済産業省が公表する鉱工業指数における鉱工業用生産財出荷指数、耐久消費財出荷指数、最終需要財在庫指数は、いずれも景気動向指数の一致系列に採用されている。
  3. 総務省が公表する労働力調査報告における完全失業率は、景気動向指数の一致系列に採用されている。
  4. 内閣府が公表する消費動向調査における消費者態度指数は、景気動向指数の遅行系列に採用されている。

正解 1

問題難易度
肢179.4%
肢27.7%
肢35.9%
肢47.0%

解説

景気動向指数の「先行系列」「一致系列」「遅行系列」の別は以下の通りです。
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  1. [適切]。国土交通省の建築着工統計調査は、全国の建築物の着工状況に関して建築物の数、床面積の合計、工事費予定額などを調査した統計です。この統計調査による「新設住宅着工床面積」は、購買意欲の表れとして景気動向指数の先行系列に採用されています。
    国土交通省が公表する新設住宅着工床面積は、住宅の建築着工状況を集計した指標であり、景気動向指数の一致系列に採用されている。2024.9-16-2
    国土交通省が公表する新設住宅着工床面積は、住宅の建築着工状況を集計した指標であり、一致系列に採用されている。2021.9-16-3
    国土交通省が公表する新設住宅着工床面積は、住宅の建築着工状況を集計した指標であり、景気動向指数の一致系列に採用されている。2014.1-16-2
  2. 不適切。耐久消費財出荷指数と鉱工業用生産財出荷指数は一致系列ですが、最終需要財在庫指数は遅行系列に採用されています。
    経済産業省が公表する鉱工業生産指数は、鉱工業生産活動の全体的な水準の推移を示す指標であり、景気動向指数の先行系列に採用されている。2018.9-16-2
  3. 不適切。完全失業率とは、総務省が毎月発表している指標で、15歳以上の労働力人口(就業者+完全失業者)のうち、職がなく、求職活動をしている完全失業者が占める割合です。景気動向指数の遅行系列に採用されています。
    厚生労働省が公表する有効求人倍率と総務省が公表する完全失業率は、いずれも景気動向指数の遅行系列に採用されている。2018.9-16-4
    労働力調査による完全失業率は、内閣府が公表する景気動向指数の一致系列に採用されている。2015.10-16-4
    厚生労働省が公表する常用雇用指数は、「毎月勤労統計調査」の雇用者数を指数化したもので、景気動向指数の遅行系列に採用されている。2014.1-16-4
  4. 不適切。消費者態度指数とは、消費者の消費に関する今後半年間の見通しを調査して指数化したものです。消費の見通しですので景気動向指数の先行系列に採用されています。
    内閣府が公表する消費者態度指数は、今後の暮らし向きの見通しなどについての消費者の意識を調査して数値化した指標であり、景気動向指数の先行系列に採用されている。2024.9-16-1
    内閣府が公表する消費者態度指数は、今後の暮らし向きの見通しなどについての消費者の意識を調査して数値化した指標であり、先行系列に採用されている。2021.9-16-2
    内閣府が公表する消費者態度指数は、現在の景気動向に対する消費者の意識を調査して数値化した指標であり、景気動向指数の一致系列に採用されている。2018.9-16-3
したがって適切な記述は[1]です。