FP1級 2020年9月 応用編 問56

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問56

《設例》の〈米ドル建債券の概要〉の条件で、為替予約を付けずに円貨を外貨に交換して当該債券を購入し、1年6カ月後に売却して、売却金額と3回分の利子をまとめて円貨に交換した場合における所有期間利回り(単利による年換算)を求めなさい。〔計算過程〕を示し、〈答〉は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までを解答すること。また、1年6カ月は1.5年として計算し、税金等は考慮しないものとする。

正解 

 0.82(%)
(101.75米ドル+100米ドル×0.015×1.5年)×109.75円102.50米ドル×110.00円-11.5年×100
=0.82%(小数点以下第3位四捨五入)

分野

科目:C.金融資産運用
細目:4.債券投資

解説

所有期間利回りとは、債券を満期まで保有せずに途中換金した場合の利回りです。外貨での利回り計算では、円換算の購入価格と売却価格をそれぞれ求め、年換算したときの利益(または損失)額を購入価格で除して求めます。

【購入価格】
購入時は円貨を外貨に交換するため、TTSを使用して購入価格を計算します。

 102.50米ドル×110.00円=11,275円

【売却価格】
売却時には債券の価格に利子分も加えて売却価格を算出します。100米ドル当たりの受け取る利子の額は、

 100米ドル×(1.5%÷2)×3回分=2.25米ドル

売却時は外貨を円貨に交換するため、TTBを使用して売却価格を計算します。

 (101.75+2.25)米ドル×109.75円=11,414円

得られた利益を年換算にして、購入金額で除すと、

 (11,414円-11,275円)÷1.5年=92.6666…円
 92.6666…円÷11,275円×100=0.82187…%
(小数点以下第3位を四捨五入)0.82%

よって、正解は0.82%になります。