FP1級 2024年9月 応用編 問55
Aさん(44歳)は、X社株式(東京証券取引所上場銘柄)、投資信託Yおよび投資信託Zを保有している。現在、X社株式の追加購入を検討しており、十分な余裕資金はあるものの、手元の資金を確保しておくために信用取引を利用したいと考えている。
そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。
〈X社の財務データ等〉(単位:百万円)
〈投資信託Yおよび投資信託Zの実績収益率・標準偏差・相関係数〉
そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。
〈X社の財務データ等〉(単位:百万円)


- 上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
広告
問55
《設例》の〈投資信託Yおよび投資信託Zの実績収益率・標準偏差・相関係数〉に基づいて、次の①および②に答えなさい。〔計算過程〕を示し、〈答〉は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までを解答すること。なお、シャープ・レシオについては、安全資産利子率を0.10%として計算すること。- 投資信託Yのシャープ・レシオはいくらか。
- 投資信託Yと投資信託Zを7:3の割合で組み入れたポートフォリオの標準偏差はいくらか。
① |
②% |
広告
正解
① 1.16 15.20%-0.10%13.00%=1.16(小数点以下第3位四捨五入) |
② 12.17(%) 0.72×13.002+0.32×12.002+2×0.7×0.3×0.80×13.00×12.00
=148.186 148.186=12.17%(小数点以下第3位四捨五入) |
分野
科目:C.金融資産運用細目:9.ポートフォリオ運用
解説
〔①について〕
シャープ・レシオは、ポートフォリオの超過収益率を標準偏差で除して求めます。
シャープ・レシオ=ポートフォリオの収益率-安全資産利子率標準偏差
投資信託Yの収益率は15.2%、標準偏差は13.0%、安全資産利子率は0.1%ですから、
15.2-0.113=1.161…
(小数点以下第3位四捨五入)1.16
よって、正解は1.16となります。
〔②について〕
A・Bという2つの資産から成るポートフォリオの標準偏差は、以下の式で求めます。
A=標準偏差A×組入比率A
B=標準偏差B×組入比率B
分散=A2+B2+(2×A×B×相関係数)
標準偏差=分散
上記の式に投資信託Yと投資信託Zの値を当てはめます。相関係数は設例に示されている0.80を使います(共分散から相関係数を求めるパターンもあります)。
A=13×0.7=9.1
B=12×0.3=3.6
分散=9.12+3.62+(2×9.1×3.6×0.8)=82.81+12.96+65.52×0.8=148.186
148.186=12.173…%
(小数点以下第3位四捨五入)12.17%
よって、正解は12.17(%)となります。
シャープ・レシオは、ポートフォリオの超過収益率を標準偏差で除して求めます。
シャープ・レシオ=ポートフォリオの収益率-安全資産利子率標準偏差
投資信託Yの収益率は15.2%、標準偏差は13.0%、安全資産利子率は0.1%ですから、
15.2-0.113=1.161…
(小数点以下第3位四捨五入)1.16
よって、正解は1.16となります。
〔②について〕
A・Bという2つの資産から成るポートフォリオの標準偏差は、以下の式で求めます。
A=標準偏差A×組入比率A
B=標準偏差B×組入比率B
分散=A2+B2+(2×A×B×相関係数)
標準偏差=分散
上記の式に投資信託Yと投資信託Zの値を当てはめます。相関係数は設例に示されている0.80を使います(共分散から相関係数を求めるパターンもあります)。
A=13×0.7=9.1
B=12×0.3=3.6
分散=9.12+3.62+(2×9.1×3.6×0.8)=82.81+12.96+65.52×0.8=148.186
148.186=12.173…%
(小数点以下第3位四捨五入)12.17%
よって、正解は12.17(%)となります。
広告