FP1級過去問題 2026年1月学科試験 問2

問2

後期高齢者医療制度(以下、「本制度」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
  1. 本制度の被保険者は、後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する者のうち、75歳以上の者または65歳以上75歳未満で要介護状態もしくは要支援状態にある旨の後期高齢者医療広域連合の認定を受けた者とされている。
  2. 本制度の保険料は、原則として、被保険者の前年の所得に応じて決まる所得割額と被保険者均等割額との合計額であるが、所得割額の算出に用いる所得割率と被保険者均等割額は、各都道府県に設置される後期高齢者医療広域連合によって異なり、2年ごとに見直される。
  3. 本制度の被保険者資格を取得した日の前日において健康保険の被扶養者であった者に係る保険料は、当該資格を取得した日の属する月以後2年を経過する月までの間に限り、所得割額および被保険者均等割額について5割に相当する金額が減額される。
  4. 本制度の保険料について、被保険者の前年の収入が公的年金の老齢給付のみで、その収入金額が205万円以下であれば、所得割額は賦課されない。

正解 2

問題難易度
肢137.5%
肢236.8%
肢39.5%
肢416.2%

解説

  1. 不適切。後期高齢者医療制度の被保険者は、次のいずれかに該当する者です(高齢者医療確保法50条)。ただし、生活保護世帯の者は除かれます。
    • 75歳以上の者
    • 65歳以上75歳未満であって、後期高齢者医療広域連合から一定の障害の状態にある旨の認定を受けた者
    認定は障害状態について行われ、介護保険制度のように要介護状態・要支援状態が対象ではありません。
    後期高齢者医療制度において、後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する75歳以上の者については、原則として、生活保護を受けている世帯に属する者であっても被保険者とされる。2024.9-2-1
    後期高齢者医療制度の被保険者は、後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する75歳以上の者、または後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する65歳以上75歳未満の者であって、一定の障害の状態にある旨の認定を受けた者であるが、生活保護を受けている世帯に属する者は被保険者とされない。2021.9-1-1
    後期高齢者医療制度の被保険者は、後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する70歳以上の者、または後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する65歳以上70歳未満の者であって一定の障害の状態にある旨の認定を受けた者であるが、生活保護受給者は被保険者とされない。2017.9-2-1
  2. [適切]。後期高齢者医療制度の保険料は、被保険者全員が等しく負担する「均等割額」と所得に応じて負担する「所得割額」で構成されます。保険料率は都道府県単位の後期高齢者医療広域連合ごとに決定され、2年ごとに見直す仕組みになっています(高齢者医療確保法104条)。
    後期高齢者医療制度の保険料の額は、被保険者の所得に応じて決まる所得割額と均等割額との合計額であるが、所得割率および均等割額は都道府県によって異なる。2021.9-1-2
  3. 不適切。後期高齢者医療制度の資格取得日の前日において被用者保険の被扶養者であった者(旧被扶養者)に係る保険料は、所得割額は免除され、均等割額については資格取得日から2年間は5割減額されます(高齢者医療確保法18条5項)。旧被扶養者については所得割額は賦課されません。
  4. 不適切。所得割額は、地方税における「基礎控除後の総所得金額等」に一定の率を乗じて算出されます。所得税の基礎控除は最大95万円に増額されましたが、地方税では従前のまま最大43万円のため、年金収入のみの被保険者について所得割額が賦課されないのは収入金額153万円以下の場合となります(公的年金等控除110万円+基礎控除43万円)。
    後期高齢者医療制度の保険料は、原則として、被保険者につき算定した所得割額および均等割額の合計額となるが、被保険者の収入が公的年金の老齢給付のみであって、その年金収入が153万円以下の場合、所得割額は賦課されない。2024.9-2-2
    後期高齢者医療制度の保険料は、原則として、被保険者につき算定した所得割額および均等割額の合計額となるが、被保険者の収入が公的年金の老齢給付のみでその年金収入額が153万円以下の場合、所得割額は賦課されない。2017.9-2-2
したがって適切な記述は[2]です。