FP1級過去問題 2026年1月学科試験 問7

問7

公的年金等に係る所得税の取扱いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、納税者は居住者であるものとし、記載のない事項については考慮しないものとする。
  1. 国民年金の学生納付特例制度の承認を受けた期間の保険料を追納した会社員が、当該保険料に係る社会保険料控除の適用を受けるためには、その者が年末調整の対象となる場合であっても、確定申告をする必要がある。
  2. 老齢基礎年金および老齢厚生年金に係る源泉徴収税率(所得税および復興特別所得税の合計)は、納税者が「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を提出したかどうかにかかわらず、5.105%である。
  3. 納税者が生計を一にする配偶者に係る確定拠出年金の個人型年金加入者掛金を負担した場合、その負担した掛金は、納税者の小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
  4. 納税者が確定拠出年金の企業型年金の障害給付金を年金で受け取る場合、年金額にその基礎となった掛金の総額に占める事業主掛金の割合を乗じて得た額は雑所得として課税対象となり、企業型年金加入者掛金の割合を乗じて得た額は非課税となる。

正解 2

問題難易度
肢118.2%
肢248.8%
肢313.8%
肢419.2%

解説

  1. 不適切。学生納付特例制度の承認を受けた期間の保険料を追納した場合、その保険料は支払った年の社会保険料控除の対象となります。会社員の場合、日本年金機構から送付される「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」を年末調整の際に勤務先に提出することで適用を受けることができます。確定申告の必要はありません。
    会社員が学生納付特例制度の承認を受けた期間の保険料を追納した場合、社会保険料(国民年金保険料)控除証明書を年末調整の際に勤務先に提出することで、当該保険料に係る社会保険料控除の適用を受けることができる。2022.1-7-1
  2. [適切]。扶養親族等申告書を提出した者の公的年金に係る源泉徴収税額は、「(年金収入額-社会保険料-各種控除額)×5.105%」で計算されます。一方、扶養親族等申告書を提出しない者の源泉徴収税額は「(年金収入額-社会保険料-年金額に応じた控除額)×5.105%」となり、いずれも税率は5.105%です(所得税法203条の2)。配偶者控除や障害者控除など各種控除が適用できる場合、扶養親族等申告書を提出したほうが源泉徴収される額が少なくなります。
  3. 不適切。確定拠出年金の個人型年金は、実際の負担者にかかわらず、加入者本人の小規模企業共済等掛金控除の対象です。個人型年金の掛金支払方法は、本人名義の口座振替か給与天引きに限られているので、外形的には加入者本人が支払ったこととされるためです。
  4. 不適切。確定拠出年金には老齢・遺族・障害の3類型の給付があります。老齢給付金は所得税、死亡一時金は相続税の課税対象ですが、障害給付金は受取全額が非課税扱いとなります(DC法32条)。
したがって適切な記述は[2]です。