不動産に関する法令上の規制(全68問中1問目)

No.1

都市計画法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2024年9月試験 問36
  1. 都市計画区域のうち、市街化区域については用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については原則として用途地域を定めないものとされている。
  2. 市街化区域および区域区分が定められていない都市計画区域については、少なくとも道路、公園および下水道を定めるものとされている。
  3. 都市計画区域内の用途地域が指定された区域については、防火地域または準防火地域のいずれかを定めるものとされている。
  4. 準都市計画区域については、用途地域を定めることができるものとされている。

正解 3

問題難易度
肢19.2%
肢212.5%
肢364.5%
肢413.8%

解説

  1. 適切。都市計画の基準では、市街化区域については少なくとも用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については原則として用途地域を定めないこととされています。市街化区域は計画的な市街地の形成を図るために必要、市街化調整区域は市街化を抑制する区域なので不要という考え方です(都市計画法13条1項7号)。
    すべての都市計画区域内において、都市計画に市街化区域と市街化調整区域の区分(区域区分)を定めなければならない。2023.9-38-1
    市街化区域については用途地域を定め、市街化調整区域については、原則として用途地域を定めないものとされている。2023.9-38-2
    都市計画区域のうち、市街化区域は既に市街地を形成している区域およびおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とされ、市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域とされる。2022.9-36-1
    都市計画区域のうち、市街化区域については用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については、原則として、用途地域を定めないものとされ、区域区分が定められていない都市計画区域では必要に応じて用途地域を定めることができる。2022.9-36-2
    準都市計画区域として指定された区域では、原則として、用途地域や高度地区を定めることができない。2022.9-36-4
    準都市計画区域として指定された区域において、計画的な市街化を図るために必要があるときは、都市計画に市街化区域と市街化調整区域の区分を定めることができる。2021.5-37-1
    都市計画区域のうち、市街化区域については用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については原則として用途地域を定めないものとされている。2021.5-37-2
    都市計画区域内の用途地域が指定された区域については、市街地における火災の危険を防除するため、防火地域または準防火地域のいずれかを定めるものとされている。2021.5-37-3
    都市計画区域として指定された区域では、計画的な市街化を図るため、都市計画に市街化区域と市街化調整区域との区分を定めなければならない。2020.1-36-1
    都市計画区域として指定された区域では用途地域を定めなければならず、準都市計画区域として指定された区域では原則として用途地域を定めないものとされている。2020.1-36-2
    都市計画区域内において、用途地域が定められている区域については、防火地域または準防火地域のいずれかを定めるものとされている。2017.9-38-1
  2. 適切。市街化区域および区域区分が定められていない都市計画区域(非線引き区域)では、都市計画に少なくとも「道路、公園、下水道」を定めなければなりません。また、住居系の用途地域には義務教育施設が必要です(都市計画法13条1項11号)。
  3. [不適切]。防火地域および準防火地域は、市街地における火災の危険を防除するため定める地域で、都市計画区域内に任意で定めることができます。必要に応じて定めるものなので、用途地域内であっても防火地域・準防火地域を定めないこともできます(都市計画法9条21項、同8条1項5号)。
    防火地域および準防火地域は、市街地における火災の危険を防除するために定められるもので、都市計画区域内の用途地域が指定された区域については、防火地域または準防火地域のいずれかを定めるものとされている。2018.9-36-4
  4. 適切。市街化区域については必ず用途地域を定め、市街化調整区域については原則として用途地域を定めません。区域区分が定められていない都市計画区域(非線引き区域)と準都市計画区域では、必要に応じて用途地域を定めることができます(都市計画法8条2項)。
したがって不適切な記述は[3]です。