FP1級過去問題 2014年1月学科試験 問10

問10

生命保険契約の各種手続等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢の手続において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
  1. 保険法により、告知義務は自発的申告義務から質問応答義務へ変更されており、保険契約者または被保険者になる者は、保険事故の発生の可能性に関する重要な事項のうち保険会社が告知を求めたものについて、事実の告知をしなければならない。
  2. 失効した生命保険契約の復活手続を行う場合、復活後の保険料は、復活時の保険料率で再計算されたうえで、当該保険料率により算出された失効期間中の保険料総額を一括して払い込む必要がある。
  3. 被保険者が死亡し、死亡保険金受取人が死亡保険金の請求をした場合、通常、保険会社に請求書類が到着した日の翌日から起算して14営業日後に死亡保険金が支払われる。
  4. 加入している生命保険契約を払済保険に変更する場合、被保険者は改めて健康状態等についての告知または医師の診査を受ける必要があるため、健康状態によっては、払済保険に変更できない場合がある。

正解 1

問題難易度
肢181.7%
肢28.7%
肢32.6%
肢47.0%

解説

  1. [適切]。契約者や被保険者になる者は、保険事故の発生可能性に関する重要な事項のうち保険者が告知を求めたものに対して、事実を告知する義務があります(保険法4条ほか)。2010年(平成22年)の保険法改正以前は、保険事故の発生の可能性に関する重要な事項について自発的に判断して保険者に対して申告する「自発的申告義務」でしたが、改正後は「質問応答義務」に変更されています。
  2. 不適切。失効した生命保険契約でも保険会社の承諾があれば契約の復活をすることができますが、失効期間中の保険料の総額を一括して支払う必要があり、その保険料は失効時の保険料が適用されます。
    失効した生命保険契約の復活手続を行う場合、一般に、復活後の保険料は復活時の保険料率で再計算され、当該保険料率により算出された失効期間中の保険料総額を一括して払い込む必要がある。2021.1-10-3
    失効した生命保険契約の復活手続を行う場合、復活後の保険料は復活時の保険料率で再計算され、当該保険料率により算出された失効期間中の保険料総額を一括して払い込む必要がある。2015.9-10-3
  3. 不適切。死亡保険金受取人が死亡保険金の請求をした場合、通常、保険会社に請求書類が到着した日の翌営業日から起算して、5営業日以内に死亡保険金が支払われることが一般的です。
    被保険者が死亡し、死亡保険金受取人が死亡保険金の請求をした場合、一般に、保険会社に請求書類が到着した日の翌日から10営業日以内に死亡保険金が支払われることとされている。2023.9-11-1
    被保険者が死亡し、死亡保険金受取人が死亡保険金の請求をした場合、一般に、保険会社に請求書類が到着した日の翌日から10営業日以内に死亡保険金が支払われることとされている。2021.1-10-1
    被保険者が死亡し、死亡保険金受取人が死亡保険金の請求をした場合、通常、保険会社に請求書類が到着した日の翌日から10営業日以内に死亡保険金が支払われることとされている。2019.5-10-4
  4. 不適切。払済保険や延長保険に変更する際には、告知や医師の診査が不要です。新規の契約ではなく契約変更とみなされるためです。
    加入している生命保険契約を払済保険に変更する場合、被保険者は改めて健康状態等についての告知または医師の診査を受ける必要がある。2023.9-11-4
したがって適切な記述は[1]です。