FP1級過去問題 2014年1月学科試験 問30

問30

居住者の所得税の確定申告に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 年の中途において死亡した者がその年分の所得税について、確定申告書を提出しなければならない場合に該当するときは、その相続人は、原則として、その相続の開始のあったことを知った日の翌日から4カ月を経過した日の前日までに、その所得税について確定申告書を提出しなければならない。
  2. 年の中途において日本を出て非居住者となる者がその年の1月1日から出国の時までの間における総所得金額等について、確定申告書を提出しなければならない場合に該当するときは、原則として、その出国の時までに確定申告書を提出しなければならない。
  3. 同族会社の役員が、当該同族会社からの給与のほかに、事業に係る貸付金の利子を受け取っている場合でも、その金額が20万円以下であるときは、確定申告書を提出する必要はない。
  4. 公的年金等の収入金額が400万円以下である場合、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下であるときは、確定申告書を提出する必要はない。

正解 3

問題難易度
肢110.4%
肢28.4%
肢374.7%
肢46.5%

解説

  1. 適切。所得税の確定申告を要する人が年の中途で死亡した場合は、本人(被相続人)に代わり相続人が、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に申告と納税をしなければなりません(所得税法124条)。
    年の中途において死亡した者が、その年分の所得税について確定申告書を提出しなければならない者に該当するときは、その相続人は、原則として、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告書を提出しなければならない。2014.9-30-2
    年の中途において日本を出て非居住者となる者がその年の1月1日から出国の時までの間における総所得金額等について、確定申告書を提出しなければならない場合に該当するときは、原則として、その出国の時までに確定申告書を提出しなければならない。2014.1-30-2
  2. 適切。年の途中で国外に出国し非居住者となる者が、確定申告の義務者であるときは、出国の時までにその年分の確定申告書を提出しなければなりません(所得税法127条)。ただし、出国に伴い申告書の提出等の事務を行う納税管理人を定め、それを所轄税務署長に届け出ている場合は、納税管理人を通じて通常どおり3月15日までに申告と納税を行えば問題ありません(所得税法127条)。
    年の中途において死亡した者が、その年分の所得税について確定申告書を提出しなければならない者に該当するときは、その相続人は、原則として、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告書を提出しなければならない。2014.9-30-2
    年の中途において死亡した者がその年分の所得税について、確定申告書を提出しなければならない場合に該当するときは、その相続人は、原則として、その相続の開始のあったことを知った日の翌日から4カ月を経過した日の前日までに、その所得税について確定申告書を提出しなければならない。2014.1-30-1
  3. [不適切]。給与所得と退職所得以外の所得の合計が20万円以下の人は確定申告が不要ですが、役員が同族会社から給与所得と退職所得以外の事業に係る対価を受けているときは、たとえその額が20万円以下であっても確定申告をする必要があります。同族会社では会社と役員間で資金を移動させることが容易なので、この制限がないと、同族会社から役員に対して年間20万円まで無税で資金を移転できてしまうからです(所得税法令262条の2)。
    同族会社の役員に、役員給与による給与所得の金額が1,500万円、当該同族会社への貸付金の利子の受取りによる雑所得の金額が10万円ある場合、当該役員は確定申告をしなければならない。2023.9-28-1
  4. 適切。収入が公的年金等に係る雑所得のみの方は、公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、公的年金等以外の雑所得が20万円以下である場合には、原則として確定申告が不要となります(所得税法121条)。
    公的年金等に係る雑所得を有する納税者で、その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下である者が、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である場合には、原則として、確定申告書を提出する必要はない。2022.5-29-b
    源泉徴収の対象となる公的年金等の収入金額が400万円以下である場合に、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下であるときは、原則として、確定申告書を提出する必要はない。2020.1-28-2
したがって不適切な記述は[3]です。