FP1級過去問題 2019年9月学科試験 問21
問21
オプション取引による一般的なリスクヘッジに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 東証株価指数(TOPIX)を原資産とするコール・オプションの購入は、東証株価指数(TOPIX)が下落することに対するヘッジとなる。
- ドル・プット/円・コールの購入は、ドルの対円相場が上昇するドル高/円安に対するヘッジとなる。
- フロアの購入は、対象となる金利が低下することに対するヘッジとなる。
- ペイヤーズ・スワップションの購入は、スワップ金利が低下することに対するヘッジとなる。
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正解 3
問題難易度
肢18.2%
肢217.8%
肢364.9%
肢49.1%
肢217.8%
肢364.9%
肢49.1%
分野
科目:C.金融資産運用細目:8.金融派生商品
解説
- 不適切。コール・オプションとは、ある原資産を買う権利のことをいい、原資産が東証株価指数(TOPIX)の場合、コール・オプションは「ある日時に、ある価格で東証株価指数(TOPIX)を買う権利」を意味します。
東証株価指数(TOPIX)が下落した場合、現在よりも高い価格で購入できる権利があるだけなので、下落に対するヘッジ(リスクを避ける効果)にはなりません。逆に上昇することに対するヘッジと言えます。東証株価指数(TOPIX)を原資産とするプット・オプションの購入は、東証株価指数(TOPIX)が下落することに対するヘッジとなる。(2022.5-22-1)東証株価指数を原資産とするプット・オプションの購入は、東証株価指数が下落することに対するヘッジとなる。(2016.9-21-1)東証株価指数(TOPIX)を原資産とするコール・オプションの購入は、TOPIXが下落することに対するヘッジとなる。(2015.10-22-1) - 不適切。円とドルをペアとする場合、ドル・プット/円・コールの購入はドルを売って円を買うものになるので、円の対ドル相場が上昇するドル安/円高に対するヘッジとなります。ドル・コール/円・プットの購入は、ドルの対円相場が上昇するドル高/円安に対するヘッジとなる。(2022.5-22-2)ドル・コール/円・プットの購入は、ドルの対円相場が上昇するドル高/円安に対するヘッジとなる。(2016.9-21-2)ドル・コール/円・プットの購入は、ドルの対円相場が上昇するドル高/円安に対するヘッジとなる。(2015.10-22-2)
- [適切]。フロア(floor…床)は、対象とする金利があらかじめ設定した下限金利を下回った場合に、フロアの買い手が売り手から超過下落金利相当額を受け取ることができる金利オプション取引です。金利の低下に限度を設けることができるので、購入すれば金利低下に対するヘッジとなります。キャップの購入は、対象となる金利が上昇することに対するヘッジとなる。(2022.5-22-3)キャップの購入は、対象となる金利が低下することに対するヘッジとなる。(2016.9-21-3)キャップの購入は、対象となる金利が低下することに対するヘッジとなる。(2015.10-22-3)
- 不適切。ペイヤーズスワップションとは、オプション保有者が、固定金利を支払い、変動金利を受け取る金利スワップを実行するオプションのことをいいます。
金利上昇局面を迎えた場合に、金利スワップを実行できるため、金利上昇のヘッジとなります。ペイヤーズ・スワップションの購入は、固定金利が低下することに対するヘッジとなる。(2022.5-22-4)レシーバーズ・スワップションの購入は、スワップ金利が低下することに対するヘッジとなる。(2016.9-21-4)ペイヤーズ・スワップションの購入は、スワップ金利が低下することに対するヘッジとなる。(2015.10-22-4)
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