FP1級過去問題 2020年9月学科試験 問18

問18

投資信託のディスクロージャーの一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 投資信託委託会社が作成する目論見書には、投資信託の販売後に投資者に対して遅滞なく交付しなければならない交付目論見書と、投資者から交付の請求があった場合に直ちに交付しなければならない請求目論見書がある。
  2. 交付運用報告書には、運用経過の説明や今後の運用方針などのほか、一定の期間における当該投資信託の騰落率と代表的な資産クラスの騰落率を比較して記載することとされている。
  3. 投資信託委託会社は、運用報告書(全体版)について、投資信託約款に定められた電磁的方法により提供している場合は、投資者から交付の請求があったとしても、その交付は要しない。
  4. 販売会社は、投資信託の投資者に対し、原則として、トータルリターンを6カ月ごとに通知することが義務付けられている。

正解 2

問題難易度
肢120.7%
肢263.7%
肢35.1%
肢410.5%

解説

  1. 不適切。交付目論見書は、投資判断に必要な重要事項を記載した書類で、販売と同時もしくはあらかじめ投資家に交付しなければなりません。請求目論見書は、ファンドの詳細な情報や財務諸表などが記載されている書類で、投資者から交付の請求があった場合には、直ちに交付しなければなりません(投信法5条、金融取引商品法2条10項)。交付目論見書は販売後ではなく、販売に交付しなければならないので本肢は誤りです。
  2. [適切]。交付運用報告書は、運用報告書(全体版)のうち重要なものを記載した書面であり、運用経過、今後の運用方針、お知らせ、当該投資信託の内容、代表的な資産クラスとの騰落率の比較、当該投資信託のデータ等が記載されます(投信計算規則58条の2)。
  3. 不適切。運用報告書(全体版)は書面交付が原則ですが、投資信託約款において、運用報告書に記載すべき事項を電磁的方法により提供する旨を定めている場合には、電磁的記録での提供も可能です(投信法14条2項)。しかし、電磁的記録で提供しているときでも投資者から運用報告書(全体版)の交付請求があった場合には、書面で交付しなければなりません(投信法14条4項)。
  4. 不適切。2014年12月からトータルリターン通知制度が開始され、販売会社は投資者に対して、投資信託のトータルリターンを原則として年1回以上通知することが義務付けられています。本肢は「6カ月ごと」としているので誤りです。
したがって適切な記述は[2]です。