FP1級過去問題 2021年9月学科試験 問28
問28
居住者に係る所得税の確定申告および納付に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。- 年末調整の対象となる給与所得者が給与所得以外に一時所得を有する場合、一時所得の金額に2分の1を乗じた後の金額が20万円以下であるときは、原則として、確定申告書を提出する必要はない。
- 確定申告書を提出し、納付した税額が過大であったことが法定申告期限経過後に判明した場合、原則として法定申告期限から5年以内に限り、更正の請求書を提出して税金の還付を受けることができる。
- 所得税の確定申告書を申告期限内に提出した場合において、税務調査に基づく更正により納付すべき所得税額が生じたときは、原則として、納付すべき税額に応じた過少申告加算税が課される。
- 1つ
- 2つ
- 3つ
- 0(なし)
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正解 3
問題難易度
肢117.7%
肢238.9%
肢339.9%
肢43.5%
肢238.9%
肢339.9%
肢43.5%
分野
科目:D.タックスプランニング細目:7.所得税の申告と納付
解説
- 適切。会社員などの給与所得者は、給与所得と退職所得以外の合算所得が年間20万円以下であるときには、原則として確定申告をする必要がありません。
一時所得は、総所得金額に算入する金額(2分の1後の金額)が20万を超えるかどうかで判断します。年末調整の対象となる給与所得者が給与所得以外に一時所得を有する場合、確定申告書の提出の要否は、一時所得の金額に2分の1を乗じる前の金額が20万円を超えるか否かにて判定する。(2022.5-29-a)年末調整の対象となる給与所得者が給与所得以外に一時所得を有する場合に、一時所得の金額を2分の1にした後の金額が20万円以下であるときは、原則として、確定申告書を提出する必要はない。(2020.1-28-1) - 適切。所得税の確定申告書を提出し、納付した税額が過大であったことが判明した場合、法定申告期限から5年以内であれば、所得税の更正の請求書を提出して、税金の還付を受けることができます。確定申告書を提出し、納付した税額が過大であったことが法定申告期限経過後に判明した場合、法定申告期限から1年以内に限り、更正の請求書を提出して税金の還付を受けることができる。(2015.9-29-3)過去に行った確定申告について、納付した税額が過大であったことが判明した場合、原則として法定申告期限から1年以内に限り、更正の請求をすることができる。(2014.9-30-4)
- 適切。過少申告加算税とは、期限内にはきちんと税金の申告をしたが、正しい納税額よりも少ない金額を申告していた時に、追加で加算される税金です。
本肢のように、税務調査に基づく更正により納付すべき所得税額が生じたときには「過少申告加算税」と「延滞税」が課されます。所得税の確定申告書を申告期限内に提出した場合において、当該申告書の提出により納付すべき所得税をその納期限までに完納しないときは、原則として、納期限の翌日から完納する日までの日数に応じた延滞税が課される。(2020.1-28-3)所得税の確定申告書を申告期限内に提出した場合において、税務調査に基づく更正により納付すべき所得税額が生じたときは、原則として、納付すべき税額に応じた無申告加算税が課される。(2020.1-28-4)
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