FP1級過去問題 2024年1月学科試験 問15
問15
事業活動に係る各種損害保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 請負業者賠償責任保険に加入することで、ビル建設工事の足場が外れて落下し、隣接する建物を損壊させるなど、請負業者が、工事・作業等の仕事の遂行が原因となり、他人の生命、身体、財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。
- 施設所有(管理)者賠償責任保険に加入することで、空調設備から落ちた水を放置したため来客が転倒してケガをするなど、施設の管理や施設の用法に伴う仕事の遂行が原因となり、他人の生命、身体、財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。
- 生産物賠償責任保険(PL保険)に加入することで、販売した弁当により食中毒が発生するなど、製造・販売した製品(生産物)や行った仕事の結果が原因となり、他人の生命、身体、財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。
- 機械保険に加入することで、従業員の誤操作等によって機械設備に不測かつ突発的な事故が生じて建物を損壊させるなど、機械設備の管理や機械設備の用法に伴う仕事の遂行が原因となり、他人の生命、身体、財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。
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正解 4
問題難易度
肢112.5%
肢24.0%
肢34.4%
肢479.1%
肢24.0%
肢34.4%
肢479.1%
分野
科目:B.リスク管理細目:6.リスク管理と保険
解説
- 適切。請負業者賠償責任保険は、請負業者による工事・作業等の遂行または管理を原因とする事故により、他人の身体・生命・財物に損害を与えたことによる法律上の損害賠償責任を補償する保険です。
- 適切。施設所有(管理)者賠償責任保険は、施設の使用・管理や業務の遂行によって生じた偶然の事故により、他人の身体・生命・財物に損害を与えたことによる法律上の損害賠償責任を補償する保険です。建設業者が請負業者賠償責任保険に加入することで、請け負った工事の現場に設置した資材置場の管理ミスによって材木が倒れ、通行人がケガをした場合など、仕事の遂行に用いるための施設が原因となり、他人の身体や財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。(2025.9-15-3)
- 適切。生産物賠償責任保険(PL保険)は、製造・販売した物の欠陥によって生じた事故による法律上の損害賠償責任を補償する保険です。他人に引き渡した製品や仕事の結果によって、他人の身体・生命・財物に損害を与えた場合に備えることができます。家電修理業者が生産物賠償責任保険(PL保険)に加入することで、顧客から預かったテレビを修理中に誤って損壊させ、修復不能にした場合など、仕事の結果が原因となり、他人の身体や財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。(2025.9-15-1)
- [不適切]。機械保険は、物理的原因による破裂・爆発等の偶然な事故によって機械設備が被る損害を補償する保険です。対人や対物は補償されません。機械設備の管理や機械設備の用法に伴う仕事の遂行によって、他人に損害を与えたことによる賠償責任に備えるには、施設所有(管理)者賠償責任保険が適しています。金属部品製造業者が機械保険に加入することで、従業員の誤操作等によって機械設備に不測かつ突発的な事故が生じて近隣の建物を損壊させた場合など、仕事の遂行が原因となり、他人の身体や財物に損害を与えたことによる賠償責任に備えることができる。(2025.9-15-2)
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