FP1級過去問題 2026年1月学科試験 問26
問26
居住者に係る所得税の給与所得等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、給与所得者は使用人に該当するものとし、記載のない事項については考慮しないものとする。
- 公共交通機関を利用して通勤する給与所得者が、その通勤に必要な費用に充てるものとして通常の給与に加算して受ける通勤手当のうち、当該給与所得者の通勤に係る運賃、時間、距離等の事情に照らし最も経済的かつ合理的と認められる通常の通勤の経路および方法による運賃等の額は、月額15万円を上限として非課税とされる。
- 勤務先の会社が所有する社宅の貸与を受けている給与所得者が、その社宅の通常の賃貸料の額の50%相当額以上を家賃として当該会社に支払っている場合、その支払った額と通常の賃貸料の額との差額は給与として課税されない。
- 給与所得者がその年中に支出した特定支出の額の合計額が給与所得控除額の2分の1相当額を超える場合、確定申告をすることにより、給与所得の金額の計算上、給与等の収入金額から給与所得控除額を控除した残額から、その超える部分の金額を控除することができる。
- その年中の給与等の収入金額が1,050万円である給与所得者が、23歳未満の扶養親族を有する場合、総所得金額の計算上、給与所得の金額から所得金額調整控除として20万円を控除することができる。
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正解 4
問題難易度
肢15.5%
肢213.7%
肢39.6%
肢471.2%
肢213.7%
肢39.6%
肢471.2%
分野
科目:D.タックスプランニング細目:3.各種所得の内容
解説
- 適切。公共交通機関・有料道路を利用している給与所得者に対して支給する通勤手当は、月額15万円を上限として非課税となります(所得税法令20条の2)。交通機関を利用して通勤する給与所得者が、その通勤に必要な費用に充てるものとして通常の給与に加算して受ける通勤手当のうち、経済的かつ合理的と認められる通常の運賃等の額は、月額10万円を上限として非課税とされる。(2022.9-27-1)交通機関を利用して通勤する給与所得者が、その通勤に必要な費用に充てるものとして通常の給与に加算して受ける通勤手当のうち、経済的かつ合理的と認められる通常の運賃等の額は、月額10万円を上限として非課税とされる。(2021.5-26-1)
- 適切。給与所得者が社宅の貸与を受けている場合、会社に対して通常の賃貸料相当額を支払っていれば、会社が実際に支払った賃料と自己負担額との差額(会社から受ける経済的利益)は給与として課税されません。通常の賃貸料相当額は、土地・建物の面積や固定資産税の課税標準額を基に計算しますが、少なくとも会社の支払う賃料の50%を自己負担していれば、給与として課税されることはありません。実際にはもっと少ない自己負担額で済むこともあります(所基通36-40)。
- 適切。給与所得者が特定支出をし、その支出額が給与所得控除額の2分の1を超える場合、確定申告をすることで、その2分の1を超える部分の額を給与所得の金額から控除することができます(給与所得者の特定支出の控除の特例)。特定支出とされるのは、勤務必要経費(上限65万円)・通勤費・職務上の旅費・転居費・研修費・資格取得費・帰宅旅費のうち一定のものです(所得税法57条の2)。給与所得者がその年中に支出した特定支出の額の合計額が給与所得控除額の2分の1相当額を超える場合、年末調整により、給与所得の金額の計算上、給与等の収入金額から給与所得控除額を控除した残額からその超える部分の金額を控除することができる。(2022.9-27-3)給与所得者がその年中に支出した特定支出の額の合計額が給与所得控除額の2分の1相当額を超える場合、「給与所得者の特定支出の控除の特例」の適用を受けることにより、給与所得の金額の計算上、給与等の収入金額から給与所得控除額を控除した残額からその超える部分の金額を控除することができる。(2021.5-26-3)給与所得者が支出した特定支出の額の合計額が給与所得控除額を超えた場合、「給与所得者の特定支出の控除の特例」の適用を受けることにより、給与所得の金額は、給与等の収入金額から給与所得控除額を控除した残額からその超える部分の金額を控除した金額となる。(2018.9-25-3)2025年中に給与所得者が支出した特定支出の額の合計額が給与所得控除額を超えた場合、給与所得者の特定支出の控除の特例の適用を受けることにより、給与所得の金額は、給与等の収入金額から給与所得控除額を控除した残額からその超える部分の金額を控除した金額となる。(2016.9-26-3)
- [不適切]。給与収入850万円を超える人が、同一世帯内に23歳未満または特別障害者の扶養親族を有する場合には、所得金額調整控除(子ども等)の適用を受けることができます。所得金額調整控除(子ども等)の額は、「(収入金額-850万円)×10%(上限15万円)」の式で算出し、給与所得の金額から控除します。
本肢の場合、1,050万円-850万円×10%=20万円 ⇒ 上限15万円 なので、控除額は15万円です。その年中の給与等の収入金額が900万円である給与所得者(ほかに所得はない)が23歳未満の扶養親族を有する場合、総所得金額の計算上、所得金額調整控除として5万円が給与所得の金額から控除される。(2022.9-27-4)給与等の収入金額が850万円を超える給与所得者が23歳未満の扶養親族を有する場合、総所得金額の計算上、給与所得の金額から所得金額調整控除として最大10万円が控除される。(2021.5-26-4)2025年中の給与等の収入金額が850万円を超える場合、2025年分の所得税の給与所得の金額の計算における給与所得控除額は195万円となる。(2017.9-26-1)
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