FP1級過去問題 2016年1月学科試験 問2

問2

雇用保険の基本手当に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、いずれの場合も所定の手続はなされているものとし、各選択肢で記載のある事項以外は考慮しないものとする。
  1. 2021年4月1日に再就職し、再就職手当を受給したAさん(28歳)は、欠勤せずに働いていたが、2022年11月末に自己都合退職した。この場合、Aさんは、再就職手当を受給してから2年が経過していないため、基本手当を受給することはできない。
  2. 8年間勤務した会社を2022年2月末に自己都合退職し、家業を手伝っていたBさん(32歳)は、2022年12月10日に住所地を管轄する公共職業安定所に求職の申込みを行った。この場合、Bさんが受給することができる基本手当の日数は、最大で90日である。
  3. Cさん(47歳)は、22年間勤務した会社が経営難から倒産し、2022年7月末に離職した。この場合、Cさんは特定受給資格者に該当するため、Cさんが受給することができる基本手当の日数は、最大で330日である。
  4. Dさん(62歳)は、44年間勤務した会社を2022年3月末に自己都合退職した。この場合、長期加入者の特例により、Dさんが受給することができる基本手当の日数は、最大で240日である。

正解 3

問題難易度
肢16.9%
肢221.8%
肢364.9%
肢46.4%

解説

まず所定給付日数の区分を確認しておきましょう。
  1. 不適切。再就職手当を受給した後でも、再就職先で新たに雇用保険(基本手当)の受給資格を得た後に離職した場合は基本手当を受給できます。Aさんは離職の日以前2年間に12カ月以上の被保険者期間があるので、新たに得た受給資格に基づき受給することができます。なお、再就職手当については過去3年以内に再就職手当を受け取っている場合には、再支給されないという規定があります(雇用保険法56条の3第1項、同法規則82条の4)。
  2. 不適切。基本手当の受給期間は原則として離職の日の翌日から起算して1年です。Dさんは2月末に退職しているので受給期間は翌年の2月末までとなります。さらに、7日の待期期間および給付制限期間を考慮すると、12月10日に失業認定を受けても基本手当を90日分受け取れるわけではありません(雇用保険法20条1項)。
  3. [適切]。解雇や倒産等により離職した者は、特定受給資格者に該当します。Cさんは47歳で勤続22年なので、所定給付日数は330日になります(雇用保険法23条1項2号イ)。
  4. 不適切。雇用保険には「長期加入者の特例」はありません。Dさんの退職事由は自己都合なので一般離職者に該当し、所定給付日数は、被保険者期間20年以上の一般離職者として150日となります(雇用保険法22条1項1号)。
    ※「長期加入者の特例」があるのは厚生年金です。これは、被保険者期間が44年(528月)以上ある人は特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分の額)に定額部分と加給年金を合わせて受け取れる制度です。
したがって適切な記述は[3]です。