FP1級過去問題 2021年1月学科試験 問17

問17

金投資に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 純金積立は、一定の年間投資金額を12カ月で除し、その金額で金地金を毎月月末に購入する仕組みが一般的である。
  2. 純金積立による金地金の購入や売却については、有価証券に類するものとして、消費税は課されない。
  3. 給与所得者が金地金を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上、譲渡益から最大50万円の特別控除額を控除することができる。
  4. 給与所得者が金地金を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得などの他の所得の金額と損益通算することができる。

正解 3

問題難易度
肢117.7%
肢214.1%
肢355.0%
肢413.2%

解説

  1. 不適切。純金積立は、一般的に、金融機関口座からの振替により毎月一定金額を積み立て、毎日一定金額で継続的に金地金を購入する仕組みです。
    純金積立は、一定の年間投資金額を12カ月で除し、その金額で金を毎月月末に購入する仕組みが一般的である。2019.1-16-1
    純金積立は、一定の月額投資金額を取扱会社の各月の営業日数で除し、その金額で金を毎日購入する仕組みが一般的である。2016.9-17-1
  2. 不適切。純金積立による金地金の売買には消費税がかかります。金地金を購入するときには消費税を支払い、売却するときには消費税を受け取ります。
    純金積立における金の購入や売却については、有価証券に類するものとして、消費税は課されない。2022.5-17-2
  3. [適切]。給与所得者のように事業目的がない人が金地金を売却した場合、その譲渡益は総合課税の譲渡所得として課税されます。総合課税の譲渡所得は、譲渡益から最大50万円の特別控除額を控除することができますが、金地金などの生活に通常必要のない資産の譲渡についても特別控除額を控除することは可能です。
    給与所得者が金地金を売却したことによる所得は一時所得に該当し、一時所得の金額の計算上、収入金額から最大50万円の特別控除額を控除することができる。2022.5-17-3
  4. 不適切。金地金は、生活に通常必要のない資産に該当するため、その譲渡損失は給与所得などの他の所得の金額と損益通算することはできません。
    給与所得者が金地金を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、確定申告を行うことにより、給与所得などの他の所得の金額と損益通算することができる。2019.1-16-4
したがって適切な記述は[3]です。