FP1級過去問題 2025年5月学科試験 問39

問39

登録免許税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. Aさんが、兄と2分の1ずつの共有持分を有する土地について2筆に分筆したうえで共有物の分割を行い、単独所有となる土地について所有権移転登記をする場合、登録免許税は課されない。
  2. Bさんが、戸建て住宅を新築し、建設工事を請け負った工務店から引渡しを受け、直ちにその家屋の所在や種類、構造、床面積等を記録するための建物の表題登記をする場合、登録免許税は課されない。
  3. Cさんが、協議による離婚後に元妻の所有するマンションを財産分与により取得し、所有権移転登記をする場合、登録免許税は課されない。
  4. Dさんが、夫の死亡により子が取得した住宅について、配偶者居住権の設定登記をする場合、登録免許税は課されない。

正解 2

問題難易度
肢15.2%
肢267.3%
肢35.2%
肢422.3%

解説

  1. 不適切。共有状態にある土地をその持分で分割した場合、形式的な所有権の移転として、不動産取得税に関しては非課税となります。しかし、分割後の土地について所有権移転登記をする場合は、登録免許税の納付が必要です。
  2. [適切]。不動産登記のうち、土地や建物の物理的な状態を記録する表題登記には、登録免許税は課されません(登録免許税法別表第一)。
    Eさんが、2025年中に戸建て住宅を新築し、建設工事を請け負った工務店から引渡しを受け、直ちにその家屋の所在や種類、構造、床面積等を記録するための建物の表題登記をする場合、登録免許税は課されない。2022.9-39-3
    個人が所有する土地の上に新築した家屋について、所在、家屋番号、構造、床面積などが記録される表題登記を行う場合、登録免許税は課されない。2019.9-40-1
  3. 不適切。離婚による財産分与を原因とする所有権の移転登記をする場合、課税標準(固定資産税評価額)に1,000分の20(2%)を乗じた額の登録免許税が課されます。
  4. 不適切。配偶者居住権の設定登記をする場合、課税標準(固定資産税評価額)に1,000分の2(0.2%)を乗じた額の登録免許税が課されます。
    Aさんが新築した家屋について所在、家屋番号、構造、床面積などを記録する表題登記を行う場合、登録免許税は課されない。2018.1-39-2
したがって適切な記述は[2]です。