FP1級過去問題 2026年1月学科試験 問38

問38

土地区画整理法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 土地区画整理事業を施行するためには、土地区画整理組合を設立しなければならず、その設立については都道府県知事の認可を受ける必要がある。
  2. 土地区画整理組合の組合員となることができるのは、当該組合が施行する土地区画整理事業に係る施行地区内の宅地について所有権を有する者に限られ、借地権のみを有する者は組合員となることができない。
  3. 仮換地が指定された場合、従前の宅地の所有者は、当該仮換地に抵当権を設定することができるが、従前の宅地に抵当権を設定することはできない。
  4. 土地区画整理組合が施行する土地区画整理事業の換地計画において定められた保留地は、換地処分の公告があった日の翌日において、施行者である当該組合が取得することになる。

正解 4

問題難易度
肢119.0%
肢29.5%
肢310.9%
肢460.6%

解説

  1. 不適切。土地区画整理事業の施行形態には、個人施行・組合施行・会社施行・公共団体施行などの種別があります。よって、土地区画整理組合の設立は必須ではありません。個人施行では1人から施行可能です。
  2. 不適切。組合が施行する土地区画整理事業に係る施行地区内の宅地について所有権または借地権を有する者は、すべてその組合の組合員となります。一方で、当該宅地の上の建物の所有者や賃借人はこれに含まれません(土地区画整理法25条1項)。
    土地区画整理組合が施行する土地区画整理事業に係る施行地区内の宅地について所有権または借地権を有する者や、当該宅地の上の建物について所有権または借家権を有する者は、すべて当該組合の組合員となる。2024.5-37-3
    土地区画整理組合が施行する土地区画整理事業に係る施行地区内の宅地について所有権または借地権を有する者や、当該宅地の上の建物について所有権または借家権を有する者は、すべて当該組合の組合員となる。2018.9-37-3
  3. 不適切。仮換地とは、換地処分が行われる前の段階で、従前の宅地に代えて暫定的に使用収益を認められる土地です。工事が完了した部分から順次、土地の利用を開始できるようにするなどを目的として指定されます。基本的には仮換地がそのまま換地となります。
    仮換地の指定を受けると、従前の宅地について使用収益ができなくなりますが、まだ所有権は残っているため処分行為は可能です。したがって、換地処分の公告があるまでは、従前の宅地に抵当権を設定することができます。一方、仮換地については使用収益できるだけで所有権は有しないため、抵当権を設定することはできません。
    仮換地が指定された場合、従前の宅地の所有者は、換地処分の公告がある日まで、従前の宅地について所有権の移転登記をすることができない。2024.5-37-2
    仮換地が指定された場合、従前の宅地の所有者は、換地処分の公告がある日まで、従前の宅地について所有権移転の登記をすることができない。2020.9-36-2
    仮換地が指定された場合、従前の宅地の所有者は、当該仮換地について抵当権を設定することができるが、従前の宅地には抵当権を設定することはできない。2018.9-37-1
  4. [適切]。保留地とは、土地区画整理事業の施行費用に充てるなどの目的で、換地計画において所有者を定めなかった土地です。保留地は、換地処分の公告があった日の翌日に施行者が取得します(土地区画整理法104条11項)。したがって、本肢では施行者の土地区画整理組合が取得することになります。
    換地計画において定められた保留地は、換地処分の公告があった日の翌日に、換地計画において換地の所有者として定められた者が取得する。2020.9-36-4
    土地区画整理組合が施行する土地区画整理事業の換地計画において定められた保留地は、換地処分の公告があった日の翌日に、施行者である当該組合が取得することになる。2018.9-37-2
したがって適切な記述は[4]です。