FP1級過去問題 2026年1月学科試験 問45

問45

養子に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、特別養子縁組以外の縁組による養子を普通養子といい、記載のない事項については考慮しないものとする。
  1. 特別養子の養親は、配偶者を有する者で、夫婦の一方が満25歳以上でなければなることができないが、普通養子の養親は、満18歳以上であれば、配偶者を有しない者でもなることができる。
  2. 尊属や年長者を普通養子とすることはできないが、普通養子となる者の年齢に上限はない。
  3. 未成年者である子を有する者と婚姻し、その子を普通養子とする場合、家庭裁判所の許可を得る必要はない。
  4. 養親の相続開始前に普通養子が死亡していた場合、養親の相続において、その養子縁組後に生まれた普通養子の子は、普通養子の相続権を代襲する。

正解 1

問題難易度
肢159.8%
肢211.3%
肢313.4%
肢415.5%

解説

  1. [不適切]。18歳ではありません。普通養子では20歳に達していれば、配偶者がいない人でも養親となることができます(民法792条)。一方、特別養子では夫婦そろって養子縁組をする必要があります。特別養子の養親の年齢は25歳以上とされていますが、夫婦の一方が25歳以上であれば、夫婦のもう一方は20歳以上であれば養親になれます(民法817条の4)。
    特別養子の養親は、配偶者を有する者で、夫婦の一方が満25歳以上、かつ、夫婦のもう一方は満20歳以上でなければならないが、普通養子の養親は、満20歳以上であれば配偶者がいない者でもなることができる。2023.9-44-2
  2. 適切。父母や祖父母等の尊属や自分より年上の人を、普通養子とすることはできません。一方で自分より年下の者であれば、普通養子の年齢には制限がありません(民法793条)。
    尊属または年長者を普通養子とすることはできないが、兄弟姉妹の間であれば、弟(妹)が年長者である兄(姉)を普通養子にすることができる。2022.1-45-1
    年少者である弟や妹は普通養子とすることができるが、年長者である兄や姉を普通養子とすることはできない。2018.9-43-1
  3. 適切。未成年者を養子とする場合、その子の住所地を管轄する家庭裁判所の許可を得なければなりません。ただし、自己または配偶者の直系卑属(例:孫や連れ子)を養子にする場合には家庭裁判所の許可は不要です(民法796条)。
    未成年者を普通養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならないが、未成年者である子を有する者と婚姻し、その子を普通養子とする場合は、家庭裁判所の許可を得る必要はない。2022.1-45-3
    未成年者を普通養子とするためには、その未成年者が自己または配偶者の直系卑属である場合を除き、家庭裁判所の許可を得なければならない。2021.5-43-3
    子を有する者と婚姻した後、その子を普通養子とする場合において、その子が未成年者であるときは、家庭裁判所の許可を得なければならない。2018.9-43-2
    自己または配偶者の直系卑属ではない未成年者を普通養子とするためには、家庭裁判所の許可を得なければならない。2016.9-43-2
  4. 適切。養子の子の代襲相続権については、その子が生まれたのが養子縁組の前か後かで異なります。
    養子縁組のに生まれた
    相続人(養親)との親族関係はなく直系卑属に当たらないため、相続権を代襲しない
    養子縁組のに生まれた
    相続人(養親)の直系卑属に当たるため、相続権を代襲する
    養子縁組の成立により養子は養親の直系卑属となるため、そのに生まれた養子の子もまた養親の直系卑属に該当します。したがって、養子が相続開始以前に死亡したとき、その養子の子は、養子の代襲相続人として相続権を取得します。
    子を有する者を普通養子とした後、その普通養子が死亡した場合において、普通養子の死亡後に養親の相続が開始したときは、普通養子の子は、普通養子の相続権を代襲しない。2023.9-44-4
    養親の相続開始前に普通養子が死亡した場合、養親の相続において、その養子縁組後に生まれた普通養子の子は、普通養子の相続権を代襲する。2022.1-45-2
    子を有する者を普通養子とした後、養親の相続開始前にその普通養子が死亡した場合、養親の相続において、普通養子の子は、普通養子の相続権を代襲しない。2018.9-43-4
したがって不適切な記述は[1]です。