FP1級過去問題 2015年9月学科試験 問33(改題)
問33
消費税の簡易課税制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 簡易課税制度の適用を受けようとする者は、原則として、その適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択届出書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
- 「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出している事業者であっても、基準期間の課税売上高が1,000万円を超える課税期間については、簡易課税制度の適用を受けることができない。
- みなし仕入率は、事業の種類を6つに区分し、それぞれの事業ごとに定められているが、2種類以上の事業を営む事業者で、1種類の事業の課税売上高が全体の課税売上高の75%以上を占める場合には、その事業のみなし仕入率を全体の課税売上に対して適用することができる。
- 「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した事業者は、事業を廃止した場合を除き、提出日の属する課税期間の翌課税期間の初日から2年を経過する日の属する課税期間の初日以後でなければ、簡易課税制度の適用を受けることをやめようとする旨の届出書を提出することができない。
広告
正解 2
問題難易度
肢16.1%
肢258.3%
肢313.4%
肢422.2%
肢258.3%
肢313.4%
肢422.2%
分野
科目:D.タックスプランニング細目:13.消費税
解説
- 適切。簡易課税制度を選択しようとする事業者は、適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日まで(事業を開始した日の属する課税期間である場合には、その課税期間中)に、「消費税簡易課税制度選択届出書」を納税地の所轄税務署長に提出する必要があります。簡易課税制度の適用を受けようとする事業者は、原則として、その適用を受けようとする課税期間の初日から2カ月以内に、「消費税簡易課税制度選択届出書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。(2024.9-32-3)簡易課税制度の適用を受けようとする者は、原則として、その適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択届出書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。(2022.5-32-3)簡易課税制度の適用を受けようとする事業者は、原則として、その適用を受けようとする課税期間の初日から2カ月以内に、消費税簡易課税制度選択届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。(2022.1-32-1)簡易課税制度の適用を受けようとする事業者が、高額特定資産の仕入れ等を行った場合、当該資産の仕入れ等の日の属する課税期間の初日から同日以後5年を経過する日の属する課税期間の初日の前日までの期間は、消費税簡易課税制度選択届出書を提出することができない。(2022.1-32-3)簡易課税制度の適用を受けようとする者は、原則として、その適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択届出書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。(2019.9-31-2)簡易課税制度の適用を受けようとする者は、原則として、その適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択届出書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。(2018.9-33-2)
- [不適切]。簡易課税制度選択届出書を提出している場合であっても、基準期間の課税売上高が5,000万円を超える課税期間については、簡易課税制度が適用外となります。1,000万円超ではありません。
- 適切。簡易課税制度では、事業者の事業を6つに区分し、それぞれ定められているみなし仕入れ率により控除対象仕入れ税額を計算します。営む事業区分が2種類以上にわたる事業者で、1種類の事業の課税売上高が全体の課税売上高の75%以上を占める場合には、その事業のみなし仕入率を全体の課税売上げに対して適用できる特例的計算方法が認められています。
※特例的計算方法で計算しなければならないわけではなく、原則的計算方法と比較して有利な方を選択できるということです。 - 適切。「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した事業者は、原則として、2年間は実額計算による仕入税額の控除に変更することはできません。本肢の「事業を廃止した場合」というのは例外に相当します。
広告