FP1級過去問題 2019年5月学科試験 問43

問43

「直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例」(以下、「本特例」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 本特例の対象となる「受贈者の結婚に際して支出する費用」の範囲には、受贈者の婚姻の日の1年前の日以後に支払われる当該婚姻に係る挙式や結婚披露宴を開催するために要する費用が含まれる。
  2. 本特例の対象となる「受贈者の妊娠、出産または育児に要する費用」の範囲には、受贈者の出産の日以後1年を経過する日までに支払われる当該出産に係る費用や受贈者の中学校修了前の子の医療のために要する費用が含まれる。
  3. 贈与者が結婚・子育て資金管理契約の期間中に死亡した場合に、当該資金管理契約に係る非課税拠出額から結婚・子育て資金支出額を控除した残額があるときには、その残額は、受贈者が当該残額以外の財産を相続または遺贈により取得したかどうかにかかわらず、相続税の課税対象となる。
  4. 受贈者が50歳に達して結婚・子育て資金管理契約が終了した場合に、当該資金管理契約に係る非課税拠出額から結婚・子育て資金支出額を控除した残額があるときには、その残額は、その年に贈与があったものとして贈与税の課税対象となる。

正解 2

問題難易度
肢15.6%
肢264.5%
肢322.1%
肢47.8%

解説

「直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例」は、20歳以上50歳未満の受贈者が、結婚・子育て資金に充てるため、金融機関等との一定の契約に基づき、受贈者の直系尊属より贈与を受けた場合に、1,000万円を限度として贈与税が非課税となる制度です。
  1. 適切。「受贈者の結婚に際して支出する費用」には次のような金銭が含まれます。
    • 婚姻の日の1年前の日以後に支払われる、挙式費用、衣装代等の結婚披露費用
    • 一定の期間内に支払われる、家賃、敷金等の新居費用、転居費用
    なお、この費用は合計で300万円が上限です。
  2. [不適切]。「受贈者の妊娠、出産または育児に要する費用」には次のような金銭が含まれます。
    • 不妊治療・妊婦健診に要する費用
    • 分べん費等・産後ケアに要する費用
    • 未就学児の医療費、幼稚園・保育所等の保育料(ベビーシッター代を含む)など
    育児費用の範囲は未就学児を対象とするものです。医療費については、未就学児の子の治療、予防接種、乳幼児健診、医薬品(処方箋に基づくものに限る。)に要する費用とされているので、小学校・中学校在籍時の子に要した医療費は含まれません。
  3. 適切。贈与者が資金管理契約の期間中に死亡した場合、管理残額を贈与者の相続財産に加算します。
  4. 適切。受贈者が50歳に達する日に資金管理契約は終了します。資金管理契約が終了したときの管理残額は、終了時に残額相当の贈与を受けたものとして贈与税の課税対象となります。
したがって不適切な記述は[2]です。