FP1級過去問題 2019年5月学科試験 問42

問42

贈与税の配偶者控除(以下、「本控除」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 本控除の適用を受けるためには、贈与を受けた日において贈与者との婚姻期間が20年以上である必要があるが、婚姻期間に1年未満の端数があるときは、その端数を切り上げて判定することができる。
  2. 本控除の適用を受けるためには、戸籍の謄本または抄本、居住用不動産の登記事項証明書、居住後に作成された住民票の写しを添付した贈与税の申告書を提出する必要がある。
  3. 配偶者から店舗併用住宅の贈与を受けた場合に、その居住の用に供している部分の面積が、その家屋の面積の過半を占めているときは、その家屋の全部を居住用不動産に該当するものとして本控除の適用を受けることができる。
  4. 配偶者から相続税評価額が4,500万円である店舗併用住宅(店舗部分60%、居住用部分40%)の3分の1の持分の贈与を受け、同年中に他の贈与を受けていない場合に、本控除の適用を受けたときは、贈与税額は算出されない。

正解 4

解説

  1. 不適切。本控除の適用を受けるためには、婚姻の届出日から贈与を受けた日において、贈与者との法律上の婚姻期間が20年以上である必要がありますが、婚姻期間に1年未満の端数があるときは、その端数を切り捨てて判定します。したがって、その婚姻期間が19年を超え20年未満であるときは、贈与税の配偶者控除の適用はありません。
  2. 不適切。本控除の適用を受けるためには、①戸籍の謄本または抄本、②戸籍の附票の写し、③居住用不動産の登記事項証明書、④住民票の写しを添付した贈与税の申告書を提出する必要があります。あと、金銭ではなく居住用不動産の贈与を受けた場合は、固定資産評価証明書も必要となります。
    戸籍の附票とは、その戸籍が作られてからの住所履歴の記録です。
  3. 不適切。店舗併用住宅の場合、贈与税の配偶者控除の適用を受けられるのは居住用部分のみとなります。このとき居住用部分の面積が、その家屋の面積の概ね90%以上の場合にはすべて居住用不動産として本特例を受けることができます。本肢は「過半を」としているので誤りです。
  4. [適切]。店舗併用住宅の贈与を受けた場合、居住用部分から優先的に贈与を受けたものとして計算します。贈与を受けたのは3分の1の持分ですから、店舗併用住宅のうち居住用部分33.333…%の贈与を受けたものとされます。受贈額は「4,500万円×1/3=1,500万円」と2,000万円以下なので、他の贈与を受けていないのであれば贈与税額は算出されません。
    ※併用部分がある場合はもう少し複雑な計算が必要ですが、FP検定では出題されないのでこれで覚えておけば十分です。
したがって適切な記述は[4]です。